『エール』に光石研が帰ってくる 「主役だけでもお芝居はできん」の台詞を体現
第11週初日、福島に帰る決断をした裕一に、音は「お父さんに恩返ししたかった」と口にしていた。音たちの心には今でも安隆がいる。それを思えば、大人になった三姉妹と安隆とのやりとりは心温まる物語として映るのではないだろうか。
彼の早すぎる死に衝撃を受けたのは関内家だけではなく、SNSでは「光石パパに癒されてがんばれてたのに」と惜しむ声も多く、光石が早々に退場したことには悲しみの声が上がっていた。亡くなった安隆が地上に帰ってくる設定には戸惑いの声もあがっているが、再び光石の演技が見られるのだと考えると、期待も高まる。
制作統括の土屋勝裕氏は「主人公をとりまく人々にもそれぞれドラマがあり、そういう人たちがいてこそ、主人公のドラマがより面白くなる」とコメントしている(参考:『エール』橋本じゅん、井上順、金子ノブアキが出演 土屋CP「主人公のドラマがより面白くなる」)。“主人公をとりまく人々にもそれぞれドラマがある”、これこそまさに「主役だけでもお芝居はできん」なのではないだろうか。第12週は視聴者の心をも打った安隆の台詞が活かされる回になることだろう。
■片山香帆
1991年生まれ。東京都在住のライター兼絵描き。映画含む芸術が死ぬほど好き。大学時代は演劇に明け暮れていた。
■放送情報
連続テレビ小説『エール』
NHK総合にて、3月30日(月)より放送開始
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:窪田正孝、二階堂ふみ、薬師丸ひろ子、菊池桃子、光石研、中村蒼、山崎育三郎、森山直太朗、佐久本宝、松井玲奈、森七菜、柴咲コウ、風間杜夫、唐沢寿明ほか
制作統括:土屋勝裕
プロデューサー:小西千栄子、小林泰子、土居美希
演出:吉田照幸、松園武大ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/yell/