『ルース・エドガー』6月5日公開決定 ジュリアス・オナー監督からメッセージも
新型コロナウイルス感染拡大防止のため公開を延期していた『ルース・エドガー』が6月5日に公開されることが決定し、監督のジュリアス・オナーからメッセージが到着した。
2019年のサンダンス映画祭でプレミア上映され、全米の賞レースで20を超える賞にノミネートされた本作は、17歳の黒人の高校生ルースの知られざる内面に迫り、人間の謎めいた本質とアメリカの現実をえぐるサスペンスフルなヒューマンドラマ。人種、容姿、階級、学歴、思想、信仰……いったい人間の“価値”とは、何によって決定されるのか。誰からも称賛される少年の“知られざる真実”をめぐってストーリーは展開する。
アフリカ、エリトリア出身のルース・エドガーは、文武両道に秀でた17歳の高校生。彼は幼少期に戦場へ駆り出された過酷なトラウマを克服し、自由の国アメリカで希望を象徴する存在へと成長した。そんなルースは、ある課題のレポートをきっかけに、同じアフリカ系の女性教師ウィルソンと対立し、順風満帆の日常が大きく揺らぎ出す。ルースが危険な過激思想に染まっているのではというウィルソンの疑惑は、ルースの養父母である白人夫婦エイミーとピーターの胸にも疑念を生じさせていく。そして、奇妙な事件がウィルソン教師の身に降りかかることに。はたしてルースは本当に“完璧な優等生”なのか、それとも世間を欺く“恐ろしい怪物”になり得るのだろうか。
また、すでに発売していたムビチケオンライン券(前売券)は、延期後の上映にも使用可能とのこと。
ジュリアス・オナー監督 メッセージ
この映画で描いている事は、自分を定義し、自分を自由にする事。
人は他人に対して「あなたは天才」もしくは「あなたは怪物」と
決めつけてかかるところがあるけれども、その傾向は欧州やアフリカ、日本でも同じ。
人間は単純ではなく、複雑な生きものです。
他人からの一辺倒な期待を背負って生きる、という事は、自分の人間性が剥がされる、ということです。
この映画が投げかけている問いについて、ご自身で考えてほしい。
「どのような時に」また「どんな人たちが」生きる自由を与えられているのかについて、
ぜひじっくりと考えていただきたいです。
■公開情報
『ルース・エドガー』
6月5日(金)、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
監督・製作・共同脚本:ジュリアス・オナー
出演:ナオミ・ワッツ、オクタヴィア・スペンサー、ケルヴィン・ハリソン・Jr.、ティム・ロス
提供:キノフィルムズ
配給:キノフィルムズ/東京テアトル
2019年/アメリカ/英語/カラー/SCOPE/5.1ch/110分/原題:Luce/字幕翻訳:チオキ真理/PG-12
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