『ワイルド・スピード SKY MISSION』で国宝級のガン飛ばし “武闘派”ミシェル・ロドリゲスの魅力

ミシェル・ロドリゲス“武闘派”としての魅力

 もちろん『SKY MISSION』でも、ミシェルのケンカ上等スタイルは健在だ。本作でも総合格闘家のロンダ・ラウジーとの壮絶なタイマンが用意されている。ちなみに本当は動きやすい衣装の予定だったらしいが、ミシェルのこんな一言で、ドレスとハイヒールでの格闘シーンになったという。

 「油で汚れた整備士みたいな格好はもう飽きたわ。シリーズを振り返ってみると、私は最初からタンクトップとGパンばかりだったの。だからこう言ったわ。『ドレスを着させてよ』って! だからとてもうれしかったわ。私も“女らしい”シーンを演じることができた! もちろん、それからボコボコにされたけどね!」(引用:ハイヒールで激闘!? ミシェル・ロドリゲスVS“世界最強女子” 『ワイルド・スピード』|シネマカフェ

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』|第一弾予告 2021年全国公開

 結果的に、このアイデアは大正解だった。エレガントなドレス姿なのに、物凄いガンを飛ばしながら「かかってこい」と煽るミシェルは最高の一言である。同作は車を飛行機から落とすシーンや、クライマックスの「See You Again」など、見どころが盛り沢山だが、このガンを飛ばすシーンも素晴らしい。逆に言うと、ガンを飛ばすだけで“持っていく”ミッシェルは、やはりタダ者ではないだろう。ちなみに彼女自身『ワイスピ』シリーズには強い愛を持っており、だからこそ「(最近のシリーズは)さすがに女性キャラの扱いが雑すぎるだろ」と是正を求めているし、その結果か、最新作『ジェットブレイク』(2021年)の予告で凄い格闘シーンを演じていた。真正面から批判したうえで、きちんと見せ場を掴んでくるあたり、「さすが!」という感じだ。

 ミシェル・ロドリゲス。この稀代の武闘派俳優は、間違いなく『ワイルド・スピード』シリーズの重要な魅力の1つである。今回の地上波放送では、是非とも彼女の国宝級のガン飛ばしに注目して同作を楽しんでほしい。

■加藤よしき
昼間は会社員、夜は映画ライター。「リアルサウンド」「映画秘宝」本誌やムックに寄稿し
ています。最近、会社に居場所がありません。Twitter

■放送情報
『ワイルド・スピード SKY MISSION』
フジテレビ系にて、4月25日(土)21:00~放送(一部地域を除く)
監督:ジェームズ・ワン
脚本:クリス・モーガン
出演:ヴィン・ディーゼル(楠大典)、ポール・ウォーカー(高橋広樹)、ドウェイン・ジョンソン(小山力也)、ミシェル・ロドリゲス(甲斐田裕子)、ジョーダナ・ブリュースター(園崎未恵)、タイリース・ギブソン(松田健一郎)、クリス・“リュダクリス”・ブリッジス(渡辺穣)、ナタリー・エマニュエル(坂本真綾)、エルサ・パタキー(坂井恭子)、カート・ラッセル(大塚芳忠)、ジャイモン・フンスー(立木文彦)、ジェイソン・ステイサム(山路和弘)
2015年/アメリカ
(c)2015 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

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