『グランメゾン東京』木村拓哉の才能に惹かれる仲間たち 日曜劇場の定番“融資”を巡るエピソードも
三ツ星レストランを目指してスタートを切った尾花(木村拓哉)たちは、目黒にある空き倉庫を候補地として新店の計画を練る。メインキャストが勢ぞろいした『グランメゾン東京』(TBS系)第2話では、開業資金をめぐる人間模様が描かれた。
開業に必要な5千万円を調達するためギャルソンの京野(沢村一樹)は手を尽くすが、どうしても融資を受けることができない。理由は料理人のネームバリューがないこと。パリ時代にアレルギー食材の混入事故を起こした尾花は表に出ることができない。尾花たちは「エスコフィユ」時代の同僚・相沢(及川光博)の元に赴く。
“レシピ動画の貴公子”として人気を博する相沢は、尾花によって人生を変えられた1人だった。エスコフィユ解散後、フランス人の妻は家を出てしまい、娘アメリー(マノン)を育てる相沢は、保育園のお迎えがあるため新店には参加できないと断る。窮余の一策として京野が考えたのは、「gaku」時代に懇意にしていた城西信用金庫の汐瀬(春風亭昇太)に相談することだった。
原価率を下げることを条件に一度は承諾しかけた汐瀬だったが、尾花の悪評を聞いて融資話を打ち切る。「信用するのは数字だけ。味に融資はできない」と話す汐瀬の意志は固いように思われた。一方、新店のレシピづくりも難航していた。相沢の料理教室で「高級食材は時代遅れ」、「(相沢の料理のほうが)日本人の舌に合う」という参加者の評価を聞き、ゼロから試行錯誤する尾花だったが……。
日曜劇場で定番化した融資をめぐるエピソードは、『グランメゾン東京』では、資金獲得の攻防を超えて、過去と現在が交錯する複雑なプロセスを描いている。パリ時代の同僚は尾花に対して負の感情を抱いているが、同時にその才能を無視することもできない。尾花のもとで見習いとして働き、現在はホテルの料理長を務める平古(玉森裕太)は「あの尾花さんが人の意見なんて聞くわけがない」と言い放ち、ライバル店を仕切る丹後(尾上菊之助)は融資元を紹介しつつも尾花の動向に警戒を強める。