橘ケンチ×秋山真太郎が語る、“紙の本”の色褪せない魅力 「本は装丁も含めてひとつの作品」

橘ケンチ×秋山真太郎が語る、“紙の本”の色褪せない魅力 「本は装丁も含めてひとつの作品」

 EXILE / EXILE THE SECONDのパフォーマーとして活動する傍ら、LDH ASIAの一員として日本の伝統的な魅力を発信したり、読書の面白さを伝える「たちばな書店」というプロジェクトを行うなど、幅広い分野に進出している橘ケンチ。劇団EXILEのリーダーでありながら、映画『僕に、会いたかった』の共同脚本を自ら手がけ、7月には自身初の短編小説集『一年で、一番君に遠い日。』(キノブックス)を上梓した秋山真太郎。ほぼ同時期にLDH JAPANに所属し、年齢も近い二人には、熱心な読書家であるという共通点もある。そんな二人は、なぜ読書に心惹かれ、その読書体験を自らの活動にどう反映しているのか。新サイト「リアルサウンド ブック」の9月27日オープンに先がけて、EXILE TRIBEを代表する読書家である二人に登場してもらい、“紙の本の魅力”について語り合ってもらった。(編集部)

橘「秋真は僕より少し年下だけど、同じ目線の仲間」

(左から)秋山真太郎、橘ケンチ

――今日は「たちばな書店」という読書プロジェクトを運営しているケンチさんと、今年7月に『一年で、一番君に遠い日。』という小説を上梓した秋山さんに、本について語ってもらいたいと思います。本題に入る前に、二人の出会いについて教えてください。

秋山真太郎(以下、秋山):初めてケンチさんに会ったのは、まだケンチさんがLDHに入る前でした。当時、僕が所属していた事務所の先輩が、クラブで演劇をするということで見に行ったら、胸のあたりまでドレッドヘアーの派手な人がいて、それがケンチさんでした。僕は上京したばかりだったので、「東京にはすごい人がいるんだな。この人、どこでバイトしてるんだろう?」と思って(笑)。それがすごく印象的だったので、当初は僕が一方的に知っている感じでした。

――実際、ケンチさんはどこでバイトしていたんですか?

橘ケンチ(以下、橘):その頃はLDHが初めて出した、MATSUさんディレクションの「LMD」というアパレルショップがあって、そこで働いていました。その関わりの中でクラブでの演劇の話を聞きつけて、見に行ったんじゃないかな。お互いにちゃんと面識ができたのは、その後すぐです。僕がEXPGでインストラクターをやらせてもらうことになって、演技も始めて。秋真(注※秋山真太郎の呼び名)はすでに役者をやっていたので、演技に関しては僕の先輩ですね。だから、秋真は僕より少し年下だけど、同じ目線の仲間という感じです。出会ったのは25歳の頃だから、もう15年くらいの付き合いになります。

秋山:一緒に舞台もやりましたね。

橘:二人で共演した初舞台は、MATSUさんとÜSAさん主演の『CROWN 眠らない夜の果てに…』という作品でした。僕のセリフは一行しかありませんでしたが、それすらどうやって言えばいいのかわからなくて。ほかの人が喋ってるときは、どこにどう立ってたらいいんだろう? という感じで。

秋山:ケンチさん、DVDではカットされましたが、バック宙していましたよね?

橘:着地に失敗して、青山劇場にすごい音がこだましたんだよね……。

秋山:それで劇場が静まりかえって、そこは収録されなかったっていう(笑)。

――『魍魎の匣』で堂々たる主演を務めた橘さんにも、そんな時代があったんですね。

橘:長いセリフもちゃんと言えるようになりました(笑)。

秋山「僕らの世代は通じ合う部分が多いにあります」


――二人はお互いの本に関する仕事についても、普段から色々と話し合っているのですか?

橘:そういう話をするようになったのは、ここ1、2年くらいだよね?

秋山:2017年にLDHが新体制になって多くの関連会社が立ち上がり、世界展開を視野に入れることになったタイミングで、僕ら所属タレントもプレイングマネージャーのような役割でビジネスに携わるようになりました。そこで、自分なりに新しい分野を開拓しなければいけないと考えて、脚本やプロデュースといった分野だけではなく、幅広く勉強するようになったんです。自分は俳優業しかしてこなくて不安もあったので、ビジネス本も読むようになりましたし、自分たちのアイデアで新しい試みができないか、ケンチさんとも色々と話をするようになりました。

橘:プロデューサー業には昔から興味はありました。だから、LDH ASIAのプロデューサーの一人として、日本文化にまつわる仕事をさせてもらえるようになったのは嬉しいです。僕や秋真のほかにも、TETSUYAがLDH kitchenでコーヒー店「Amazing Coffee」をプロデュースしたり、NAOTOがLDH Apparelで「STUDIO SEVEN」というブランドを立ち上げたり、(小林)直己がLDH USAでアメリカでの活動に携わったりしています。自らビジネスに携わる30代後半以上のEXILE TRIBEメンバーは、情報を共有するためにコミュニケーションをとる機会が多くなりました。僕らは、LDHとしてのビジネスとアーティストの意向をつなぐ位置にいる感じです。

秋山:同じ会社でタレント業やアーティスト業をしているという共通項があるから、僕らの世代は通じ合う部分が大いにあります。僕らの発想は、表に立ってエンタテインメントに携わってきたからこそ生まれるもので、アイデアを共有するとみんなその感覚がわかるから、「いいね!」という肯定からスタートします。そこから、いかに実現していくかを考えるというやり方です。そうして練ったアイデアを裏方の仕事を専門にしてる人に相談すると、実現するに当たってどんなリスクがあるのかをしっかり精査してくれる。そういう流れができつつあります。

――そうしたコミュニケーションを取る中で、お互いに本を勧めあったりもするのですか?

橘:本屋さんに行って、「これ、秋真は知ってるかな?」と思ったらLINEで共有したり、日常的に情報交換はしています。秋真は盆栽が好きなので、盆栽師の平尾成志さんの本を見つけたら、写真に撮って送ったり、好きそうな本があったら購入して渡したり。

秋山:僕もこの前、六本木に日本茶バーがあるのを知って、ケンチさんにLINEを送りました。情報の共有は大事ですね。

橘:秋真が作ってくれたLINEグループには、秋真と俺とNAOTOと直己とTETSUYAとAKIRA、KUBOちゃん(KUBO-C)とAyaちゃん(Dream Aya)とSHOKICHIが入っています。

秋山:でも、これだけの人数になると、なかなかみんなで集まるようなスケジュールは組めなくて、僕だけが突っ走って色々投稿している感じで、ちょっと恥ずかしくなっています(笑)。

橘:あれはあれで良いと思うよ。必要になったら、ちゃんと機能するときがくるはず。

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