福原遥×佐藤大樹×鈴木仁の三角関係が煌めく 『4月の君、スピカ。』は“瑞々しさ”が溢れる恋愛物語

『4月の君、スピカ。』は“瑞々しさ”が溢れる

 福原遥、佐藤大樹(EXILE/FANTASTICS from EXILE TRIBE)がW主演を務める映画『4月の君、スピカ。』。描かれるのは、『花のち晴れ~花男 Next Season~』(TBS系)、『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)への出演で注目を集める鈴木仁を含めた天文部3人による、初々しい三角関係。長野県を舞台にオールロケで撮影された満天の星が、高校生たちの純粋すぎるラブストーリーをキラキラと照らし出す。

 原作は、小学館『Sho-Comi』で連載され、累計発行部数120万部を突破した杉山美和子の同名コミック。主人公・早乙女星(福原)は、地味で暗いと言われ続けて17年。東京から長野への転校の際にリセットを試みるも、初日の挨拶で失言してしまい、計画はあえなく失敗してしまう。

 そんな矢先に出会うのが、チャラくて強引な学年トップの秀才・宇田川泰陽(佐藤)と、天文好きで無口な好青年・大高深月(鈴木)。星の名前を聞き、ゆったりとした口調で「乙女座の星・スピカと同じ」と語る深月に、星は初めての恋に落ちる。星は深月に誘われるまま“天文部”に入部するも、もうひとりの部員である深月の親友・泰陽とはぶつかる日々。ところが泰陽は、敵対していたはずの星に、少しずつ惹かれていくのだった。

 この映画を大きく、そして優しく包み込むのが、長野県千曲市の雄大な自然。日本三大車窓とされる「姨捨(おばすて)」の絶景や、ドローンを用いて撮影した千曲川の美しさは圧倒的で、紛れもなく本作の見どころ。もちろん、物語のカギとなる“星”も、嘘偽りなく夜空に輝き、作品を鮮やかに彩る。

 また絶景とともに味わいたいのが、心に染みるセリフの数々。いつもチャキチャキ明るい泰陽の、熱量のこもった本音。落ち着いたトーンで話す深月の、どこかキザなのに説得力のある言葉。そして、人生に空回りしがちの星がサラリと口にする、思わず抱きしめたくなるような可愛い思い。そこには胸キュンセリフも多くあるものの、少女漫画実写特有の“むず痒さ”を感じにくいのも本作ならではといえそう。

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