『ういらぶ 。』インタビュー
King & Prince 平野紫耀が明かす、“役者”としてのスタンス 「僕の中で本業は“アイドル”」
「心は全然ピッチピチ」
ーー本作では伊藤健太郎さん演じる和真が凛のライバルとして現れますが、平野さんは恋のライバルが現れた場合どうしますか?
平野:譲らないです。絶対譲りたくないですね。でも、堂々といくのは嫌なので、裏でこっそりみたいな。例えば、2人で下校して、家に着いてバイバイした後に、こっそり待ち合わせをして遊びに行く。嫌なタイプですよね、完全に(笑)。バチバチするのが嫌なんですよ。だから凛みたいに「あの子は俺のものだ」って言いたいんですけど、僕は言えないですね。タチ悪いタイプの方です(笑)。
ーー平野さんが伊藤さんに壁ドンをするシーンもありましたね。
平野:壁ドンって、同性の人にすることによって意味が全く変わるんだなと思いました。脅す感じだったり威圧感だったり、壁ドンにはそんな使い方もあるんだなと勉強になりました。難易度が高いので僕は使おうとは思わないですけど(笑)。
ーー確かに難易度は高いですね(笑)。
平野:あと、壁ドンはちょっと流行りすぎましたね。そんなに流行っていなかったら、同性の方にも使っていたかもしれません。まず、脅すシチュエーションがないですけどね(笑)。今やったら、「うわ、壁ドンだよ」ってなりますけど、別に男に使うのもナシじゃないんだと。気持ち悪さはなかったですね。
ーー平野さんは今回の凛のように、ギャップがある男子を演じることが多い気がします。
平野:確かにそうかもしれません。もちろん難しいですけど、真剣に好きになってやれば、自然とそういう風になれるんじゃないかなと思っています。日々の撮影の中でキャラが変わるので、「明日ギャップを見せるシーンだ」と台本を読んでいると、「やっとカッコいいところ見せれるじゃん!」ってワクワクします。明日はキリッとして、明後日はおっちょこちょいみたいなところが楽しいですね。大変ですし、自分でもまだまだできているとは思わないんですけど、色々アドバイスをもらってやるのは楽しいです。
ーー初の主演映画『honey』での経験が活かされた部分もあったのでは?
平野:キャラクターが似ているようで似ていないので、意外と難しかったです。でも、やっていいこととやってはいけないことははっきり分かりました。
ーー“やってはいけないこと”と言うと?
平野:“ふざけすぎたらいけない”ということです(笑)。キャストが同年代だったので、撮影がとても楽しかったんですよね。だからお芝居でもふざけすぎてしまうところがあったんです。逆に本編でふざけていいシーンも多かったので、アドリブを入れたりして楽しむこともできました。
ーー現在21歳の平野さんですが、高校生を演じることに対してのギャップはありましたか?
平野:僕は精神年齢が低いんです。15〜16歳もいってないと思います。未だに仲良くなったスタッフさんとかに、「カブトムシ捕まえに行きましょう!」って誘ったりするので、まだ相当子供なんですよ。だから演じていて無理だとは全然思いませんでした。むしろ大人になりたくない気持ちが強くて。制服がコスプレと考えると寂しい気持ちはありますけど、心は全然ピッチピチです。
ーー虫が好きなんですか?
平野:いや、虫嫌いなんですよね〜。自分より速い虫、自分が追いつけない飛ぶ虫が嫌いなんです。ハエとかハチとか、すっごい速くて鬱陶しくて。だから、カブトムシやカマキリ、バッタもちょっと苦手なんですけど、ガッといけば捕まえられるので、触るのは全然平気ですね。僕は田舎生まれの森育ちなので、もともと虫は大丈夫だったんですけど、東京に来て“虫離れ”してから虫との壁ができてしまいました。今回は撮影で岡山に1か月泊まらせていただいたんですけど、自然が豊かなので虫がしょっちゅう出たんです。サラダにカメムシが入ってくるくらい新鮮なんですよ(笑)。そんな感じで虫が結構身近な存在だったので、虫との距離は縮まりましたね。
ーー同世代のキャストが集まった現場の雰囲気はどうでしたか?
平野:それが全然思い出せないんですよね……記憶があまりなくて。僕はずっと虫と戯れていたんです。桜田(ひより)さんと虫を捕まえに行ったり、健太郎と磯村(勇斗)くんとメイキング担当の方をいじったりしたことは覚えています。でも、みんながムードメーカーみたいな感じでした。磯村くんが、誰もフっていないのにダジャレを言って、シーンとなって終わることが多くて、それが印象的でした。