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村上虹郎は演じる役柄を引き寄せる 『この世界の片隅に』水原哲に感じる“少年っぽさ”

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 ドラマの放送開始前は不安視される声もあったが、ふたを開けてみれば、丁寧なドラマ作りとキャストたちの安定した演技によって好評を博している『この世界の片隅に』(TBS系)。その中で主人公・すず(松本穂香)の幼なじみ・水原哲を演じている村上虹郎も、思った以上にハマリ役と評価を得ている俳優の1人だ。

 河瀬直美監督の映画『2つ目の窓』で俳優デビューした当初から、業界内では高い注目を集めていた村上。それは俳優・村上淳と歌手・UAの子供ということだけでなく、どこか憂いを秘めた瞳と、少年らしいナイーブさを漂わせる表情や佇まいは、ほかの若手俳優とは一線を画す独特の存在感があった。

 当時17歳であったことから、少年っぽさを残しているのは当たり前のことかもしれないが、21歳となった今もその印象は変わらない。そして、その少年っぽさが『この世界の片隅で』で演じている水原にも生かされている。例えば、第1話での初登場シーン。教室内で友達とふざけていて、すずにぶつかってしまい、すずの持っていた鉛筆がコロコロと転がり、床の穴に落ちてしまう。そのときに見せた屈託のないいたずらっ子の表情は、少年そのものだった。そして、その後、大好きだった兄が海難事故で亡くなり、悲しげな表情で海を見つめているシーンでは、村上の持ち味である憂いを秘めた目が水原の心にあるやり場のない気持ちを的確に表現していた。ゆえに、その場に居合わせたすずだけでなく、視聴者も水原の思いに自然と寄り添うことができたのだろう。

      

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