ギャル男から若手エリート社長まで 1人の人間の変化を演じ分ける三浦翔平が積み重ねた“10年”
『正義のセ』(日本テレビ系)の大塚仁志役、『会社は学校じゃねぇんだよ』(AbemaTV)の藤村鉄平役を好演し、今改めて注目したい俳優である三浦翔平。同時期にガラリと雰囲気を変えた2つの役柄が放送されるというシビアな状況でありながらも、その実力を世間に知らしめている。
彼の携わる作品からは、今年でデビュー10周年となるキャリアに相応しい、芝居への実直さが伝わってくる。三浦は、2008年に『ごくせん』第3シリーズ(日本テレビ系)にてテレビドラマ初出演。その後、2011年に『花ざかりの君たちへ~イケメン パラダイス2011』(フジテレビ系)でメインキャストの1人である中津秀一を演じる。その後もコンスタントに出演を続けるものの、主演作品は今回の『会社は学校じゃねぇんだよ』が意外にも初めて。しかし、やんちゃ系からクール系、オラオラ系から年下男子まで、幅広い役柄を器用にこなせる三浦だったからこそ、主演という冠がなくとも多くの人が知っている人気俳優になれたように思う。
三浦が演じてきた役は、非常に振り幅が大きい。『正義のセ』では、ヒロインをリードするようなクールでしっかり者の先輩役を演じている。一方過去には、『ダメな私に恋してください』(TBS系)で、愛らしく一途な若手社員を演じ年下の魅力を発揮。現在放送中のドラマ『会社は学校じゃねぇんだよ』では、一つの作品の中で、ギャル男~新入社員~若手エリート社長と1人の人間の変化を演じ分ける。これらの役の振り幅は、一朝一夕で手に入れられるものではない。10年という長いキャリアの中で、三浦自身が自分の強みとして磨いてきた部分であると感じる。