永野芽郁主演『半分、青い。』第2章突入! 「故郷編」が描いたもの、「東京編」が描くもの

永野芽郁主演『半分、青い。』が第2章突入!

 あたたかな人たちに見守られ、のびのびと少女時代を過ごした鈴愛は、憧れの漫画家・秋風羽織(豊川悦司)のアシスタントとして東京で働くことになる。故郷のように自分に好意的な人ばかりではない中、夢だけを頼りに新しい世界に飛び込んだ。そんな「東京編」は、生まれて初めて“社会”を経験した鈴愛がどう変わっていくのかに主眼が置かれるのではないかと思われる。最も注目すべきはカリスマ漫画家・秋風羽織との師弟関係だろうか。天才よりも変人ぶりが勝る秋風と、漫画を描く以前の「メシアシ」「炭水化物要因」の鈴愛。「私には才能がある!」と堂々と言い切ったものの、漫画の用語や技法すら知らない鈴愛が、プロの世界を目の当たりにして何を思うのか。秋風と鈴愛、双方常識はずれなところのあるふたりだけに、掛け合いも楽しみなところ。また、秘書の菱本(井川遥)やアシスタント仲間のボクテ(志尊淳)、ユーコ(清野菜名)らも登場したことで人間関係も複雑に。加えて鈴愛自身も20代を迎えたり、律の友人・正人(中村倫也)も現れ、ドタバタ劇の中にいよいよ恋模様が描かれていきそうな予感。折しも時代はトレンディドラマ全盛の90年代に突入。北川悦吏子らしい青春ドラマ節とともに、名作にオマージュを捧げたシーンの登場にも密かに期待している。

 4月末には“第2の「東京編」”とも言える【人生・怒涛編】のキャストも発表されたばかり。それによると、夢破れた鈴愛がバイト生活を送る中で出会う「だめんず」たち(間宮祥太朗、嶋田久作、斎藤工)や、バイト先のオーナー姉妹(須藤理彩、キムラ緑子、麻生祐未)との出会いが、彼女の人生に転機をもたらすという。

 故郷を飛び出し、一層加速していきそうな鈴愛の生き様をしっかりと見届けたい。

■渡部あきこ
編集者/フリーライター。映画、アニメ、漫画、ゲーム、音楽などカルチャー全般から旅、日本酒、伝統文化まで幅広く執筆。福島県在住。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『半分、青い。』
平成30年4月2日(月)~9月29日(土)<全156回(予定)>
作:北川悦吏子
出演:永野芽郁、松雪泰子、滝藤賢一/佐藤健、原田知世、谷原章介/余貴美子、風吹ジュン、中村雅俊/豊川悦司、井川遥、清野菜名、志尊淳、中村倫也、古畑星夏
制作統括:勝田夏子
プロデューサー:松園武大
演出:田中健二、土井祥平、橋爪紳一朗ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/hanbunaoi/

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