松本穂香がすず役、松坂桃李が周作役に! TBS日曜劇場『この世界の片隅に』取材会でキャスト発表
累計120万部を突破した、こうの史代の漫画『この世界の片隅に』を原作とした連続ドラマが、7月からTBS日曜劇場枠で放送されることが決定。5月3日にキャスト発表取材会が行われ、ヒロイン・北条すず役の松本穂香と、すずの夫・北条周作役の松坂桃李が登壇した。
昭和20年頃の軍港都市・呉で懸命に前を向いて生きた北條夫婦と、その家族たちの日常を描いた本作。当時の世界観を忠実に再現するため、呉市に実在していた古民家を撮影スタジオの敷地内に移築。現在制作途中のオープンセットに現れた松本と松坂は、初めて目にするリアルな“北條家”に興奮気味の様子だった。
今回、約3,000人の中からオーディションですず役に選ばれたという松本は、自身が抜擢されたと最初に聞いた際には「信じられない気持ちでいっぱいだった」と振り返りつつも、「すずさんのように明るく前向きに楽しんで最後までやりたいと思います。このドラマを観た方に、それぞれの大切なものを考えるきっかけになれば」と意気込みを語った。
そんな松本の印象について、松坂は「雰囲気がすずさんにぴったり」と絶賛。松本も、「松坂さんは本当に周作さんにしか見えない」と返しつつ、「実は、配役が決まる前から『松坂さんは絶対周作に合うと思う』という話を家族としていたんです。だから、本当に松坂さんが決まってびっくりしました!」と、まさかのエピソードも披露した。
役作りに関しては、すずは下駄を履いて生活をしているということで、「私も普段、犬の散歩に行くときや撮影の合間に下駄を履くようにしています」と松本。松坂は、「今回は呉弁ということで、1年前にも呉弁の撮影をしていたんですけど、やっぱり方言は壁を感じます」と苦労を語った。しかし、土井裕泰監督をはじめ、制作スタッフには広島県出身者も多いということで、周囲の指導を受けつつ、「呉の方が聞いても『ちゃんと喋れているな』というところを目指せたら」と熱意を見せた。
また、戦時中が舞台となる本作について、松坂は「この時代を描いた作品を、戦争を知らない僕らの世代がやることの重要性を常々感じています。この世代でしか伝えられないようなことを、この時代に生きてしっかりと伝えていきたい」と、真剣な眼差しで述べた。過去にも戦争をテーマとした作品に出演しているということで、「映画『日本のいちばん長い日』(2015)に出演させていただいたときは日本兵役だったのですが、今回は広島で暮らす人々の日常的な暮らしがフィーチャーされています。彼らの生き抜く強さや身近に感じる日常、笑いを大切にしつつ、形にして届けていきたいです」と、本作へ込める想いを語った。
(取材・文=まにょ)
■放送情報
『この世界の片隅に』
TBS日曜劇場枠にて、7月スタート
出演:松本穂香、松坂桃李
監督:土井裕泰
原作:こうの史代『この世界の片隅に』