松山ケンイチの思いやりもカギに 『となかぞ』深田恭子から学ぶ“嫉妬心の乗り越え方”

『となかぞ』から学ぶ嫉妬の乗り越え方

 嫉妬という感情は、キリスト教では「七つの大罪」に入るほど罪深きものとされている。己に足りない部分を自覚することは向上心の現れでもあるが、“自分に何が足りないのか”を分析せず、足りない部分を持つ他者ばかりを見続けると、冷静さを失い、嫉妬心を誕生させてしまいがちだ。

 2月15日に放送された『隣の家族は青く見える』(フジテレビ系)の第5話では、不妊治療に励む五十嵐奈々(深田恭子)&大器(松山ケンイチ)夫婦が、排卵日に合わせて性交渉を行う“タイミング法”から、人工授精へステップアップした。新たな治療に希望を見出す奈々だったが、不妊治療中の彼女にとって嫉妬を抱えてもおかしくない試練が降り掛かった。

うらやましがっても、赤ちゃんは来ない

 不妊治療中の五十嵐夫妻は今回、子育ての疑似体験をすることになる。2次の母である小宮山深雪(真飛聖)が、連絡の取れない長女・優香(安藤美優)を探すため、次女の萌香(古川凛)を預かってほしいと頼んできたのだ。

 快く承諾したものの、自由奔放な萌香に奈々は悪戦苦闘。萌香がジュースをこぼしてしまったり、目を離した隙にロフトに上がってしまっていたりと、子育ての大変さを奈々は身を持って実感することになる。

 そんな中、満を持したように登場したのが仕事から帰宅した大器だ。おもちゃ会社に務めているだけあって、次から次へと新しい遊びを提案し、萌香の心をグッと掴んでいく。“大ちゃん”の子供の扱いの上手さには奈々だけでなく、Twitterからも賞賛が。私生活でも3児の父である松山の自然なパパっぷりには、「可愛すぎ」「癒される」などの大器のような旦那を羨む声が上がっていた。

  子育て体験を通して、お互いが良い親になれることを確信しあっていた2人だったが、再び“リセット”が訪れる。“リセット”とは、不妊治療中に生理が来てしまうこと。“リセット”してしまうと、妊娠しなかった悲しみだけでなく、病院予約のための仕事のリスケジュールも必要になってくるため、自分だけでなく周りへの精神的負荷も大きい。冒頭でも、人工授精のため休暇の申請をする奈々に対し、「急なシフト変更多くない?」と職場の先輩から指摘されるシーンがあったが、働く女性にとって不妊治療は多方面からのプレッシャーがかかっていることがわかる。

 大器は、会社の後輩・矢野朋也に(須賀健太)「『人工授精終わってから出社します』とか言える社会であるべきなんだよ」と言っていたが、現在の日本で6組に1組のカップルが不妊治療を経験していることに対し、社会の対応が追いついていないのはドラマ内だけでなく現実にも共通している。

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