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『ごめん、愛してる』大西礼芳、存在感急上昇! 悪女を魅力的に演じる

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 いよいよ佳境を迎えるドラマ『ごめん、愛してる』。物語が大きく動き出すきっかけを作り、正統派ヒロイン凛華(吉岡里帆)の慈悲深い言動を際立たせる存在の塔子を演じる大西礼芳が気になる。

 アイドルピアニストのサトル(坂口健太郎)はこれまで幼なじみの凛華には目もくれず、自由奔放で個性的なサックス奏者の塔子に夢中だった。そして、やっとの思いで婚約にまで漕ぎ着けたのも凛華の力添えがあったからだ。

 ただ、よかったのは婚約パーティーを開くまでで、塔子の父親に会い、闘病中だったその父親が亡くなったことで事態は一変。「私あなたのこと好きになったこと、一度もないの」と一方的に別れを告げられ、その後も彼女は婚約解消について記者にきかれると、「愛はありませんでした」「彼はあまりに普通すぎて、私には合わない」などと言い放つのだった。

 心臓に病があるサトルでなくても、こんな無慈悲な扱いをされたらショックで心が張り裂けてしまうだろう。案の定、サトルは車を暴走させて交通事故を起こしてしまう。事故で生死をさまよい、意識を取り戻しても医師からは心臓移植をすすめられるほどのダメージを受けてしまったのだ。

 サトルを溺愛する母の麗子(大竹しのぶ)は動揺を隠せない。そして、“他人はサトルのために利用するもの”としか考えていないため、凛華を必要とするサトルのため「あなたの居場所はここよ。サトルの隣」と、次第に凛華を縛るような言動が目立ち始める。

 そんななか、律(長瀬智也)は銃弾を受けた脳の症状が悪化していく。運命に翻弄されればされるほど、凛華と律はお互いの存在の大きさに気づくけれど、塔子にこっぴどい振られ方をしたサトルの心が凛華を求めるようになってしまう。

 余命わずかの律。愛を知らずに孤独に生きてきた彼と、彼を愛し始めた凛華の周辺をざわつかせ、周りをかきまわすのが塔子なのだ。

 エキセントリックさではサトルの母、麗子も塔子に負けてはいないが、麗子の場合はサトルにしか関心がないためスイッチがどこで入るのかが分かりやすい。しかし、塔子は自分の思うまま、束縛されることなく自由に生きるタイプ。

 この二人が同じテーブルで言葉をかわしたシーンの張りつめた空気は見ていてゾクゾクした。麗子を演じる大女優・大竹しのぶに対して真っ直ぐに強気で自分を貫く大西礼芳の演技力が光る瞬間だった。悪女を魅力的に演じられる女優というのは確かに貴重な存在だ。

 韓国のオリジナル版では家を出た母、愛人の多い父を憎んでいる設定になっていたが、家族から愛情を受けて育ったわけではなさそうだ。彼女には、彼女にしか分からない愛の形があるのだろう。

      

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