福士蒼汰は嘘に溺れていくのか? 『愛してたって、秘密はある。』3話レビュー

 7月30日に放送された『愛してたって、秘密はある。』(日本テレビ)の第3話。父親を殺したという秘密を持つ奥森黎(福士蒼汰)が婚約を機に、彼の秘密を知る何者かに翻弄されていく。第3話では黎の周囲の人間たちがいよいよ動き出し、婚約者・立花爽(川口春奈)に嘘をつき続けていくことへの葛藤が浮き彫りになってきた。

 11年前に父の死を隠蔽するために崖から落とした車が見つかったという連絡が入る。「こんな偶然あるわけない」と疑いの目を持つ黎と動揺を隠せない母・晶子(鈴木保奈美)。立て続けに起こる不可解な事件に、黎は自分の結婚が原因ではないかと考え始める。自分が何者なのか思い出させるために誰かが仕組んだのだと。爽に「父が15の時に失踪した」とまたしても嘘をついたことを後悔する黎に、晶子は「嘘を真実にする方法が1つだけあるわ。最後まで突き通すの。そうすれば幸せになれる」と黎に上を向かせようとする。

 「父は病気で亡くなった」という嘘に気がついていた爽の父・立花弘晃(遠藤憲一)は、断固として結婚を反対している。「黎がパパとママに謝りたいんだって」と説得する爽だが、弘晃は話を聞こうとしない。「幸せになる権利も、誰かを幸せにする資格も嘘つきにはない」と確信的なセリフを言い捨てる。頑なに結婚を反対するには何か理由がありそうだ。

 弘晃が神奈川地検の検事であると知った晶子は、弘晃と密会をする。晶子は「会っていただけないかと思っていました」と不穏な関係性を匂わせる挨拶を交わすと「知らない方がいいこともあります」と弘晃に忠告。これを機に、両家の顔合わせが行われ、弘晃は黎と2人きりになった際に「1つ聞きたいことがある。どう思ってた、父親のこと」と質問する。黎は「嫌いでした」と本音を吐き捨てると、偶然、爽に聞かれてしまう。爽は、前に父親のことを「優しい人だった」と言っていた黎に疑問を抱き始める。

 爽や爽の家族についた多くの嘘に押しつぶされそうになった黎は帰り道、突然に爽を抱きしめ「俺、溺れたくない」と漏らす。自分の嘘に耐えきれなくなることを恐れての言葉だ。驚く爽だが震える黎の声を聞き「大丈夫?」と心配する。黎は「大丈夫。ありがとう」と答えるが全てを話してしまいたい、そんな声だった。

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