窪田正孝と永野芽郁“11歳差”キスシーンに悶絶 『僕たちがやりました』青春描写の面白さ

『僕たちがやりました』第2話レビュー

 原作の描写やキャラクターを忠実に再現し、暴力・流血・爆発に過激なセリフと何でもありの際どすぎる演出に、第1話の放送直後から賛否が巻き起こった『僕たちがやりました』(関西テレビ・フジテレビ系)。25日放送の第2話では、爆発事件によって早くも仲間たちの関係に綻びが生じ、トビオ(窪田正孝)たちの“そこそこ幸せ”な日常が崩れ始めていく様子が描き出された。

 目の前で大爆発を目撃し、事の重大さに気が付いたトビオたちだったが、“パイセン”(今野浩喜)の一言で自分たちのせいではないと言い聞かせる。しかし、トビオは市橋(新田真剣佑)が死んだという噂を聞き、動揺を隠しきれない。追い討ちをかけるように、連日放送される事件のニュースで、次から次へと死者が増えていく現状を知る。さらに、事件現場で目撃された不審者の似顔絵として、“パイセン”そっくりの似顔絵が公表されてしまうのである。

 今回も、第1話ほどではないにしろセンセーショナルな描写や、高校生らしい直球な台詞回しが目を引く。中でも、自分の将来を想像したトビオが、蓮子(永野芽郁)との幸せな家庭をイメージする場面での赤ん坊の幻視は夢に出そうなほど恐ろしい。21時台のドラマで本当にここまでやって大丈夫なのだろうかと心配になってしまうほどだ。

 さて、この第2話の目玉となったのは、放送前に場面写真が公開されていたトビオと蓮子のキスシーン。捜査の手が近付いていることに気付き、ヤケになったトビオが、想いを寄せる幼なじみの蓮子にカラオケボックスでキスをするこの場面。目を閉じて大人しくリードされる蓮子に対して、トビオは焦りと動揺でとてもぎこちなく見えるのが印象的だ。演じる窪田と永野の実年齢“11歳差”をあえて前面に押し出して、特別さを演出することにより、このドラマが犯罪劇ではなく青春ドラマであると再確認させるねらいが見える。

 流れに乗じてそれ以上を迫り、拒否されて嫌われるという展開は、もはや青春ドラマでは(とりわけ青年マンガでは尚更)お馴染みの描写であろう。それに加えて、終盤では学校を休んだトビオを気にかけた蓮子の様子が映し出される。とびきり刺激的な展開ばかりが注目されるドラマではあるが、こういった青春の典型描写をストレートに貫いているから魅力は増大するのであろう。

 もちろんこの主人公とヒロインの組み合わせだけではない。事件をきっかけに仲間たちと距離を置くようになった伊佐美(間宮祥太朗)と、彼の恋人の今宵(川栄李奈)のくだりも実に良い。ニュースで事件の死者が増えた事を知り、静かに押し倒してキスをする場面、そして学校を休んで独り町を彷徨う伊佐美に、既読にならないメッセージ画面に落ち込む今宵。こちらの恋愛模様からも目が離せない。

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