>  > EXO D.O.の演技は感情を揺さぶる

EXO D.O.は“演技ドル”を越えていく 『あの日、兄貴が灯した光』の心揺さぶる演技

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 演技ドルという言葉で原稿をこれまでにたくさん書いて来た。演技ドルとは、演技のできるアイドルのこと。韓国では、この言葉がよくつかわれている。そして、演技ドルの話をするときに最初に名前があがるのは、『あの日、兄貴が灯した光』で主演を務めたD.O.だと言っても過言ではないだろう。

 

 D.O.は東方神起も所属するSMエンターテインメントのグループEXOのメンバーだ。2014年から俳優活動を開始し、その年に出演した映画『明日へ』で高い評価を受けた。『あの日、兄貴が灯した光』で共演した兄貴役のチョ・ジョンソクからも、「『明日へ』を見ていたから先入観はなかった」と評価されている。

 本作では、そのチョ・ジョンソクとD.O.は兄弟を演じている。兄貴のドゥシクは詐欺を繰り返した罪で刑務所のお世話にもなっている。一方のD.O演じるドゥヨンは、柔道でオリンピックを目指していたが、試合中の事故で視力を失ってしまう。ふたりは、ドゥシクの出所を機に再会し、ひとつ屋根の下で暮らすことになったところから物語は始まる。

 このふたりが、互いに反発しあっているところからスタートして、次第に距離が近づいていくところが、本作の見どころだろう。そのきっかけは、普通ならば、一緒にご飯を食べるとか、なにかぐっとくる言葉があるとか、そういうことを想像するものであるが、この兄弟が近づくのは、買い物に出かけた先でぶつかって謝罪もしない男に対して、共闘して打ち負かそうとすることからだ。ネタバレになるから詳しくは書けないが、兄がずっとやってきた「欺く」という行為に、ドゥヨンが乗っかることで、ふたりの心がぐっと近づいたことが伝わってくるし、それがジョンソクとD.O.の演技バトルにも見えてニヤリとしてしまう。

 男同士の映画では、こうしたなんでもない“お遊び”が距離を近づけるきっかけになることが多い。ジョニー・トー監督の『ザ・ミッション 非情の掟』で男たちを近づけるのは、紙くずを蹴りあってそれがサッカーになってしまう場面だ。キム・ギドク原案・製作の『映画は映画だ』でも、兄貴と弟分がスローモーションでボクシングをし合うシーンがあり、それが絆を深めるきっかけとなっていた。なんでもないふとした出来事が、映画の中では、男同士の絆を強める装置になっていることは多いのだ。

      

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