『続・深夜食堂』は究極の“飯テロ”映画だ  思わずヨダレが出てしまうストーリー

『続・深夜食堂』が“飯テロ”映画のワケ

 素朴だが、どれも輝きを放った料理は、どことなく母親の手料理のような愛情を感じさせる。そんな料理を提供してくれる「めしや」に憧れを抱く人は少なくない。同作でフードコーディネーターを務めるのは、『かもめ食堂』や『海よりもまだ深く』の飯島奈美氏。飯島氏はインタビューで「スクリーンの中であっても、料理は温かいものであれば温かく、冷たいものは冷たく出したいと思っています。松岡(錠司)監督も『深夜食堂』では、観客の五感を刺激するように料理を映すことを大事にされていて、(中略)前作の『ナポリタン』で使った鉄板をまた使って、焼きうどんがアツアツの出来たてで美味しそうに見えるように工夫しています。脚本に載っていない料理でも、季節感を出すことを大事にしているので、今回は夏に『鶏ささみの梅酢焼き』『キスの天ぷら』、秋に『キノコのホイル焼き』など作っています」(引用:『続・深夜食堂』パンフレット)と語っている。

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 飯島氏や松岡監督の細部まで手を抜かず、とことん追求する姿勢こそが、『深夜食堂』の魅力を最大限に引き出していると同時に、物語に深みを与えているに違いない。また、だからこそ同作は観客の五感をダイレクトに刺激し、食欲を掻き立てて止まないのだろう。

 『続・深夜食堂』は空腹をもたらす一方で、心を満腹にしてくれる。そんな“飯テロ”映画だ。

(文=戸塚安友奈)

■公開情報
『続・深夜食堂』
11月5日(土)より全国ロードショー
原作:安倍夜郎「深夜食堂」(小学館「ビッグコミックオリジナル」連載中)
監督:松岡錠司
美術:原田満生
フードスタイリスト:飯島奈美
出演:小林薫、河井青葉、池松壮亮、キムラ緑子、小島聖、渡辺美佐子、井川比佐志、不破万作、綾田俊樹、多部未華子、余貴美子、光石研、松重豊、佐藤浩市、オダギリジョー
(c)2016安倍夜郎・小学館/「続・深夜食堂」製作委員会
公式サイト:http://www.meshiya-movie.com/

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