『スター・トレック BEYOND』サイモン・ペッグ インタビュー
出演者として、脚本家としてーー『スター・トレック BEYOND』サイモン・ペッグインタビュー
「ジャスティン・リンは本当に素晴らしい才能を持っている」
ーー脚本の面でいうと、レナード・ニモイの死も作品の中で象徴的に描かれていました。
ペッグ:レナードが亡くなったのが2月で、僕たちが脚本を書き始めたのが1月だったんだ。レナードの死がそのままスポック・プライムの死に繋がって、ザック演じるスポックにも影響を与えることは、とても自然な形で脚本に組み込まれていったよ。僕たちは彼に対して追悼の意を表したいと強く思ったし、トリュビュートの意味も込めたかった。いま振り返っても、本当に自然な形でこうなった気がするよ。レナードにも認めてもらえるような表現になったんじゃないかな。僕はとても正しい形で彼の死を作品の中で描くことができたと思っている。
ーー『スター・トレック』シリーズ初参加となるジャスティン・リン監督との仕事はどうでしたか?
ペッグ:今回、僕は脚本家としての役割もあったから、非常に時間の少ない中でジャスティンとお互いに理解をし合う必要があった。だから正直、最初の方は少し不満に思うところもあったんだ(笑)。J・Jは「これはこうで、これはこうだ」とハッキリと伝えてくれるところがあったけど、ジャスティンは内向的な面もあって、コミュニケーションの形が異なっていたからね。でも、撮影をする段階ではジャスティンのことを完全に理解できていたので、素晴らしい経験になったよ。ジャスティンは視覚的にモノを見る、いわゆるビジュアリストなんだ。だからダイナミックでワクワクするようなことを常に考えている。彼がモニターで作業をしているのを見たりもしたけど、ビックリするほどすごいことをやっていたよ。彼のアイデアはクレイジーだなと思うことも何回かあったね(笑)。もちろん常に意見が一致するわけではないけれど、ジャスティンとはこの作品を通してとてもいい友人になることができた。心から尊敬しているし、本当に素晴らしい才能を持っている監督だと思うよ。
ーーでは最後に、脚本を書くのと役を演じるのとでは、どちらのほうが好きですか?
ペッグ:それは難しい質問だね……。演じているときのほうが楽しいかな。脚本を執筆する作業はより大変な作業が伴うし、チャレンジングだからね。でも、脚本を書いているときのほうが満足感を得ることができるんだ。だから、その質問の答えは「わからない」だよ(笑)。
(取材・文=宮川翔)
■公開情報
『スター・トレック BEYOND』
全国公開中
製作:J・J・エイブラムス
監督:ジャスティン・リン
脚本:サイモン・ペッグ
出演: クリス・パイン、ザッカリー・クイント、ゾーイ・サルダナ、サイモン・ペッグ、カール・アーバン、アントン・イェルチン、ジョン・チョウ、イドリス・エルバ、ソフィア・ブテラ
配給:東和ピクチャーズ
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公式サイト:http://startrek-movie.jp/