相楽樹『とと姉ちゃん』次女役でシンデレラガールへ 伊藤淳史との瑞々しい恋模様を振り返る

 雑誌の広告掲載をめぐる顛末と、水田正平(伊藤淳史)にプロポーズされた小橋鞠子(相楽樹)の葛藤が描かれた『とと姉ちゃん』第18~19週。

 「あなたの暮し」に料理学校の広告を載せたことに激怒した花山伊佐次(唐沢寿明)は編集長を辞めてしまう。花山抜きで次号の企画を考える常子(高畑充希)たちだったが、中々いいアイデアが浮かばない。そんな中、次の企画は美子(杉咲花)が提案した「小麦粉を使った新しい料理」に決定する。実は、このアイデアは元々花山が考えていたものだったのだが、そのことを美子は言えずにいた。

 一方、料理学校は、多大な融資を受けている広告主の奥さんが凝っている創作料理を紙面で紹介してくれと言ってくる。しかしその料理は材料が高価で手間のかかるもので、編集方針とは相いれないものだった。悩んだ末に常子は記事の掲載を断り、広告も取り下げとなる。

 雑誌存続が危うくなる中、美子は花山に戻ってきてほしいと甲東出版の谷誠治(山口智充)と共に頼みにいく。紆余曲折の末に花山は編集長に復帰。雑誌の存続がかかった最新号はホットケーキの作り方を載せたことが話題となり、会社倒産の危機をなんとか免れる。それから三年後、水田と鞠子の交際は続いており、ついに水田はプロポーズする。しかし鞠子は、このまま結婚してもいいのかと迷っていた。
 
 第18週で大きく取り上げられるのは次女の鞠子だ。

 大学まで行かせてもらったのに、作家にもなれず、流されるように生きている自分の生き方に鞠子は負い目を感じていた。学生の時に「青鞜」の平塚らいてう(真野響子)の序文を読んで鼓舞され、男性にも負けない仕事をしたいという想いもあった。

 ある日、鞠子は平塚らいてうに「あなたの暮し」の原稿依頼をすることになる。鞠子は「青鞜」の序文のような力強い文章を依頼するが、平塚は「あなたの暮し」にそういう記事はふさわしくないと言い、明日の暮しが良くなる知恵として「ゴマのお汁粉」について書きたいという。

 戦争を経験したことで、平和な日常があってこそ女性の権利は主張できるのだと思った平塚は「考えは変わるものなのよ。そうじゃなきゃ生きていけないわ。それに、それってとても良いことなのよ」と、鞠子に語る。その言葉に救われた鞠子は、迷いが消えて水田と結婚する。

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