『テラフォーマーズ』は三池監督流の“時代劇”? 作詞家zoppが異色ヒーロー作品の魅力に迫る
とはいえ、本作は、“何か大事なメッセージが込められている”と考え込んで鑑賞するよりも、単純に圧巻の戦闘シーンや、登場人物の死に様を楽しむつもりで行くのが正解だ。決してグロテスクな作品ではないので、心配せずに子供を連れて映画館に向かってもらいたい。年齢制限が設けられていないのが、本作が過剰なバイオレンス作品ではないことの証拠である。
最後に、豪華過ぎるキャスティングにも触れよう。伊東英明、武井咲、山下智久、山田孝之、小栗旬、といった主役級の俳優たちが、どんなテラフォーミング(変身)を遂げ、どんな結末を迎えるのか、是非とも映画館で確かめてもらいたい。個人的には山下智久のストイックなまでの演技が印象的だった。山下智久は俳優、歌手、そして近年では活動の場を世界に広げ始めている。そのワールドクラス感が、彼の演じているキャラクターにもよく反映されているので要チェックだ。
■zopp
1980年2月29日生まれ。アメリカ、マサチューセッツ州ボストンの大学でコンピューターテクノロジー専攻。16歳の時、初めてのアメリカ留学を経験。その時に勉強の延長線上で様々な海外アーティストの歌詞を翻訳している内に、作詞の世界に魅せられ作詞家を目指す。作詞活動と並行して、作詞家の育成(zoppの作詞クラブの講師)、ネーミング等を考える(コトバライター)、テレビ出演など、多岐にわたって活躍の場を広げている。2013年11月11日に、初小説『1+1=Namida』(マガジンハウス)を上梓し、小説家デビューを果たす。2016年1月15日には第二弾小説となる『ソングス・アンド・リリックス』を講談社文庫より発売。
■公開情報
映画『テラフォーマーズ』
4月29日(金・祝)全国ロードショー
監督:三池崇史
出演:伊藤英明、武井咲、山下智久、山田孝之、ケイン・コスギ、菊地凛子、加藤雅也、小池栄子、篠田麻里子、滝藤賢一、太田莉菜、福島リラ、小栗旬
原作:「テラフォーマーズ」作:貴家悠/画:橘賢一(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
配給:ワーナー・ブラザース映画
(c)貴家悠・橘賢一/集英社 (c)2016 映画「テラフォーマーズ」製作委員会
公式サイト:www.terraformars-movie.jp