西島隆弘、千葉雄大、髙田彪我……“女子力”の高い若手俳優5選

 2009年頃から流行している「女子力」という言葉が、昨今は男性に対しても使用されるようになってきている。中性的なキャラクターを打ち出したり、女装して役柄に臨む男性俳優が増え、女性誌などでは「女子力の高い俳優ランキング」といったものまで発表されている。『問題のあるレストラン』(フジテレビ)では安田顕が、『みんな!エスパーだよ!』(テレビ東京)では染谷将太が女装を披露した際は、その意外性や女装のクオリティが話題になった。石原さとみ主演の月9ドラマ『5→9 ~私に恋したお坊さん~』では、現役男子中学生俳優の髙田彪我(ひょうが)がドラマ初出演にして女子高生役を演じ、多くの視聴者が本物の女子高生と思い込んでしまったのも記憶に新しい。

 そのなかでも特に注目度が高く、中性的な魅力を持つ若手俳優5名をピックアップし、紹介していきたい。

西島隆弘

いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう
『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』公式サイト

 現在放送中の月9『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ)に出演中で、パフォーマンスグループ・AAAの顔として絶大な人気を誇る西島隆弘。そのスラリとしたルックスも中性的で魅力的だが、高いキーで伸びやかに出す歌声も際立っている。ドラマ出演は約2年ぶりで、大手介護施設社長の息子役だ。偉大な父に愛憎を抱く一方で、主演の有村架純をはじめ、従業員をナンパする軽率さもあるキャラクターである。また、介護施設で高齢者と接する優しげな眼差しとしっとりとした口調からは、女性的な一面も伺える。そんな西島が俳優として才能を開花させたのは、映画初出演にして初主演作となった園子温監督の『愛のむきだし』(2009年)。ひょんなことから女装することになった盗撮魔の主人公・ユウ(西島)は、その姿のまま出会った少女・ヨーコ(満島ひかり)に一目惚れするも、ヨーコは女装したユウに心を奪われる一方、普段の男性としてのユウを毛嫌いし、ふたりは捩れた三角関係になってしまう。普通に考えるとかなり変態的な役どころだが、西島の切実な演技には説得力があり、女装した姿でヨーコに優しく話しかける姿には涙を誘うものがあった。この役によって西島は、第83回キネマ旬報ベスト・テンで新人男優賞を受賞するなど、一躍実力派俳優としても認知されるようになる。彼ほど女装姿での演技が評価された俳優も珍しいだろう。

千葉雄大

 千葉雄大は、その高い「女子力」を評価される代表的な俳優のひとりである。自撮りでは惜しげも無く上目遣いをするだけではなく、片手にぬいぐるみを持つといったアレンジも加えるなど、細かな所作にまで女子力を滲ませている。また、バラエティ番組では「寝る前にはホットココアを飲む」と発言し、共演者らからもその女子力を認められていた。現在出演中のドラマ『家族ノカタチ』(TBSテレビ)では主演・香取慎吾の同僚を演じており、千葉が結婚式を挙げるするシーンも描かれている。「しっかりしろ」と言いたくなるような決断力に欠ける男性役だが、本人同様、周りを引き寄せ、放っておけない人柄の持ち主でもある。インタビューでは度々、「求められていることをしているだけ」「(女子力が高いと)いずれ言われなくなる」などと話しており、クールな一面ものぞかせているが、まもなく27歳を迎えるとは思えないベビーフェイスは羨ましいほどの卵肌で、その女子力はまだまだ注目に価しそうだ。

伊野尾慧

 伊野尾慧が所属するHey!Say!JUMPは、昨年『24時間テレビ』(日本テレビ)のメインパーソナリティーに起用され、年末には京セラドームでのジャニーズカウントダウンコンサートを単独で行うなど、グループとしての活動が著しかった。そんな中、伊野尾は個人でも存在感を発揮し、自身が大学の建築学部卒であることから“建築アイドル”であることをアピールする一方、バラエティ番組ではざっくばらんな発言が注目を集め、グループ内でも一際目立ち始めている。そんな伊野尾は自他共に認める猫好きとして知られており、嵐・相葉雅紀がレギュラー出演している『天才!志村どうぶつ園』(日本テレビ)では猫耳をつけて猫の紹介をするなど、25歳とは思えない可愛らしさを発揮している。見るものに“癒し”を与えるその雰囲気もまた、立派な女子力であるといえよう。昨年はドラマ『戦う!書店ガール』(関西テレビ・フジテレビ系)にレギュラー出演したほか、舞台『カラフト伯父さん』では初の主演を果たすなど、役者としても飛躍した一年だった。2016年もまた、その柔らかな雰囲気で人々を魅了してくれることを期待したい。

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