A・ジョリー、J・オコンネル、MIYAVIらにインタビュー 『不屈の男 アンブロークン』メイキング公開
アンジェリーナ・ジョリーが監督を務める『不屈の男 アンブロークン』より、日本公開を記念したスペシャルメイキング映像が公開された。
本作は、1936年のベルリン・オリンピックに出場しながらも空軍爆撃手となり、第二次世界大戦時に47日間の漂流の末、日本軍の捕虜となったルイ・ザンペリーニの半生を描いた伝記映画。ローラ・ヒレンブランドによる原作をアンジェリーナ・ジョリーが映画化し、『ベルファスト 71』のジャック・オコンネル、『レヴェナント:蘇えりし者』のドーナル・グリーソン、『PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~』のギャレット・ヘドランド、MIYAVIらが出演する。
このたび公開されたのは、2014年に惜しくも亡くなったザンペリーニ本人、ジョリー監督、オコンネル、MIYAVIらのインタビュー映像と、本編映像、撮影の様子などが収められた、13分45秒に及ぶスペシャルメイキング映像。
映像は、「私たちの中には闘士がいる。自分をどれほど無力に感じたとしても、闘う心は消えない」というジョリーの言葉から幕を開け、ザンペリーニの伝記映画の構想が1956年からあったこと、2010年に発表されたヒレンブランドによるベストセラー小説がジョリーの心を捉えたことが明かされる。ジョリーは、「ルイの物語には誰もが共感できるはずよ。彼はあらゆる苦悩と挫折から何度も立ち直ってきた」と、ザンペリーニの人生を語りながら、「ルイはこの物語をいつか映画にしたいと願っていた。50年後、夢が実現したのよ。お手伝いができた私は本当に幸運だったわ」と振り返る。
映像では、生前のザンペリーニとジョリーのやりとりも映し出される。「いい家族だろ?」とアルバムを見せながらジョリーに語りかけるザンペリーニに対し、ジョリーは「素敵なご両親ね」と答える。ザンペリーニが「ろくでなしは私だけ」と言うと、ジョリーは「立派に育ったわ」と笑みを浮かべながら返答する。
「私はどうしようもない不良少年だった」とザンペリーニが振り返る、少年時代のエピソードとオリンピックのエピソードがザンペリーニ本人の口から語られ、「私はスポーツを通じ不屈の精神を学び、戦争を耐え抜いたんだ」と、47日間に及ぶ漂流生活や捕虜として過ごした日々の話にも言及。
ジョリーが「観客の心をつかむ俳優が必要だった。強い精神力の持ち主で、ルイの成長と心情を心から尊敬できる人」と、ルイ役に選ばれたオコンネルを紹介すると、彼は「とても光栄だった」と振り返る。また、「僕が演じることで彼の人生を永遠のものにできる。どうやってあれだけの忍耐力を得たのか。僕が考えるにその理由は、自分自身より大切な存在があったからだ」とルイ役について分析した。
一方、収容所でザンペリーニに虐待行為を行う渡辺伍長について、ジョリーは「彼は病んでいたけれど、高学歴で知的な人物だったの。本の中ではモンスターとして描かれている。演じる俳優はあえて正反対の雰囲気の人を選んだわ。悪役を演じることを楽しむような人ではなく、深く掘り下げてくれる人よ」とMIYAVIのキャスティングについて振り返る。
渡辺伍長役に抜擢されたMIYAVIは、「渡辺も苦しんでいたんだと思う。自分の弱さを隠していたんだ。だから僕も渡辺の人間らしさを出すようにした」と役作りで意識したことを明かした。
最後にジョリーは、「素晴らしい経験だった」と本作を振り返りながら、「ルイに負けないよう、私たちもベストを尽くしたの。大変な時もあったけど“ルイのために頑張ろう”と思えたのよ」と語り、ザンペリーニの「耐え忍ぶことは大事だ。諦めず挑戦を続けていれば道は開けるものさ」という言葉で締めくくられる。
また、ジョリーからは「この映画は政治的なメッセージを持った作品ではありません。生き抜くとはどういうことかを観てもらえれば嬉しいです」と日本に向けたコメントが届いている。
■公開情報
『不屈の男 アンブロークン』
2月6日(土)、 シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー
監督:アンジェリーナ・ジョリー
原作:ローラ・ヒレンブランド
脚本:ジョエル&イーサン・コーエン、リチャード・ラグラヴェネーズ、ウィリアム・ニコルソン
撮影:ロジャー・ディーキンス
音楽:アレクサンドル・デスプラ
出演:ジャック・オコンネル、ドーナル・グリーソン、MIYAVI、ギャレット・ヘドランド、フィン・ウィットロック
配給:ビターズ・エンド
2014年/アメリカ/カラー/137分/原題:UNBROKEN
(c)2014 UNIVERSAL STUDIOS
公式サイト:unbroken-movie.com