宮藤官九郎監督『TOO YOUNG TO DIE!』は新たな代表作となり得るか? "隙のない"キャスティングを読む

『TOO YOUNG TO DIE!』見どころは?

 また、男子高校生が主人公となるストーリーもまた、宮藤官九郎の得意とするところだと、同氏は指摘する。

「冴えない若い男の子が主人公となるという点では、今作は映画『中学生円山』(2013年)の系譜に連なる作品といえるでしょう。『中学生円山』が発表された当時、宮藤官九郎はドラマ『あまちゃん』(2013年/NHK)が大ヒットしたため、そちらに注目が集まりましたが、『中学生円山』もまた優れた作品でした。宮藤官九郎の映画はかつて、舞台やドラマの撮り方に近く、勢いやテンションで物語を押し進めているようなところがありましたが、近作は構成も凝っていて、『中学生円山』では14歳の少年の暗い青春物語を鮮やかに描き出していました。そうした表現が今作ではどう結実するのか、楽しみですね」

 万全ともいえるキャスティングと、得意とする物語設定を持つ『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』は、宮藤官九郎の新たな代表作となり得るか。その製作状況については、追って報じていく予定だ。

(文=松田広宣)

※本作は公開延期になりました

■公開情報
『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』
監督・脚本:宮藤官九郎
出演:長瀬智也 神木隆之介 /尾野真千子 森川葵/桐谷健太 清野菜名 古舘寛治 皆川猿時/古田新太
製作:アスミック・エース 東宝 ジェイ・ストーム パルコ アミューズ 大人計画 KDDI GYAO
制作プロダクション:アスミック・エース
配給:東宝=アスミック・エース
© 2016 Asmik Ace, Inc. / TOHO CO., LTD. / J Storm Inc. / PARCO CO., LTD. / AMUSE INC. / Otonakeikaku Inc. / KDDI CORPORATION / GYAO Corporation

■公式サイト:TooYoungToDie.jp
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