【ライトノベル最新動向:2025年7月】
『りゅうおうのおしごと!20』はラノベ史上空前の豪華版に? 「青春ブタ野郎」「ブギーポップ」シリーズ新刊も
新作では、第31回電撃小説大賞で《電撃の新文芸賞》を受賞した水品知弦『明けの空のカフカ』(電撃の新文芸)が7月17日発売。空が見えない浮遊洞窟内にある老人ばかりの村で暮らしていたただ一人の子供・カフカが地上からの来訪者と出会い、その話に感化されて祖父が残した飛行機を駆り、空へと飛び立つという冒険ストーリー。見知らぬ世界への興味を刺激され、飛び出す勇気をかき立てられる物語になっていそうだ。
『裏世界ピクニック』の宮澤伊織がかつて一迅社文庫から出した『ウは宇宙ヤバイのウ!~セカイが滅ぶ5秒前~』がSFの牙城、早川書房で復刊した上に7月16日に続編『ウは宇宙ヤバイのウ!2-天の光はすべて詐欺-』(ハヤカワ文庫JA)が出るから世の中は分からない。地球を襲う銀河列強種族の攻撃に果たして星間諜報組織〈偵察局〉エージェントの久遠空々梨はどう立ち向かう? ラノベドタバタSFの神髄を見せてくれるだろう。
『殺し屋の営業術』で第71回江戸川乱歩賞を受賞した野宮有が、メディアワークス文庫から新刊『きみが死んだ八月のこと』を7月25日に刊行。失踪した恋人の有森夏希が死んだと聞いた大学生の春木初が、東京を飛び出し夏希の遺影と対面したが、そこに写っていたのは別人だった。初は夏希と名乗っていた女性がどこかで生きていると聞き、正体を確かめる旅に出る。ミステリーの新しい旗手が紡ぐストーリーを堪能しよう。