『SDコマンド戦記』『がんばれゴエモン』……懐かしの児童向け漫画が復刊される背景とは?

 ノスタルジーという物欲のトリガーが人間の精神に備わっている以上、「子供の頃に読んでいた本を復刊してほしい」という需要が減ることはないだろう。ただ、2000年代前半以前とそれ以降では、出版業の形態自体がかなり変化している。電子書籍の流通が前提となっているかどうかでも入手難易度はかなり変化するし、そもそも「雑誌連載→単行本の刊行」という漫画の出版形態がこの先どれほど続くのかも未知数。今の若者たちが30代半ばを過ぎた頃には、復刊以外の方法で懐かしの児童向け漫画を読むことになる可能性もある。

 とはいえ、復刊によって再刊行される児童向け漫画と、そこで喚起されるノスタルジーはいまだに高い需要がある。今後しばらくの間は、「復刊」という書籍刊行形態への需要は続くだろう。

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