作家・今村翔吾はなぜ地方書店の復興に力を注ぐのか? 「佐賀之書店」開業にかける思いを聞く

「日本の出版業界のシステムは、すでに金属疲労を起こしているような状況です。出版社が刊行した書籍が出版取次を通して流通し、全国の書店に届けられるという仕組みがもう成り立たなくなってきている。中でも一番、割りを食ってしまったのが全国の小さな書店だったのではないかと思います。出版業界を今後も継続/発展させていくには、もっと上流から変革していく必要もあるでしょう。僕自身が書店をやってみて、業界構造の限界を目の当たりにしました。しかし、だからこそ作家である僕が書店をやることの意義はあると思っています。僕の経験が、出版業界に携わる人々が現状を打破するためのヒントになれば嬉しいです」

 今村氏の出版業界における挑戦は、今後もまだまだ続いていくようだ。

「出版業界は暗いニュースが多いですから(笑)、僕が色々なことに挑戦することで少しでも明るいニュースを届けていきたいという想いは素直にあります。面白いと思ったこと、人々を元気にすることには、まだまだ挑戦していきたいです。それと、僕は40代で司馬遼太郎さんの『竜馬がゆく』に挑むつもりで、坂本龍馬の長編小説を書こうと思っているんですよ。いまの経験は必ず、その小説を書くうえでの肥やしになると思うので、それも楽しみにしていただけると嬉しいです」

■関連情報
【佐賀之書店】
開店日:12月3日(日)
営業時間:10:00~20:00
定休日:なし
住所:〒840-0801
佐賀県佐賀市駅前中央1丁目11番20号
佐賀駅「えきマチ1丁目」内
X:https://twitter.com/Sagano_Book
Instagram:https://www.instagram.com/sagano_book

【オープンイベント概要(予定)】
開催日:12月3日(日)10時~18時30分頃
開催場所:「佐賀之書店」店内及び「サガハツ」内イベントスペース「サガハツスクエア」 
内容:スペシャルゲストに小説家・凪良ゆう氏をお招きし、今村氏とのトークショーやサイン会を実施します。
詳細は決定次第、「えきマチ1丁目佐賀」公式 HP にて発表。
https://www.ekimachi1.com/saga/news/

関連記事