図書館にはなぜ漫画が少ないのか? 本好きの憧れ「図書館員」の仕事のリアル

図書館に漫画が少ない理由とは

『税金で買った本 公式ファンブック 図書館ともっと仲良くなれる本』(講談社)

 ところで、一般的な図書館には漫画が少ないと感じないだろうか? 筆者が通っている図書館も、漫画の扱いはほとんどない。その理由を考えたこともなかったし、なんとなく“図書館=活字の本を借りる場所”と認識してしまっていたが、そうではないのだ。

 『税金で買った本』の3巻では「物理的に所蔵するのがキツい」と断言し、そもそもハードカバーと比べて耐久性が低いこと、子どもをメインに利用者が多いこと、修理や買い替え、弁償がエンドレスになることなどのデメリットが多いと説明している。

 また、図書館の意義をどう捉えるかで蔵書を選択する必要もあるため、漫画の取り扱いは難しいのだそうだ。

 『税金で買った本』を手に取るまで、筆者は図書館のことをほとんど知らなかった。自分たちが支払った税金が、手っ取り早く還元されやすい形でそこにあるのに、気にすることもなかった。そして、知った今、筆者は積極的に図書館を利用したいし、税金を払っている利用者のひとりとして、図書館のあり方を見守っていきたい。

 ちょうど、『税金で買った本』7巻の発売に合わせて、『税金で買った本 公式ファンブック 図書館ともっと仲良くなれる本』(講談社)も発売された。同書には「一度は訪ねてみたい日本全国図書館ガイド」の章もあるので、図書館巡りなんかも良いかもしれない。

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