人気YouTuber そわんわん&とどろん、なぜ好感を持てる? 正反対なふたりの共通点とは

他人の容姿をいじるな

 対照的なふたりだが、外見いじりに対して否定的な点は共通している。

 そわんわんは

人の容姿を笑うイジりってイジられた側にとっては一生消えないものやと思う。イジる側からしたら、「冗談やん」で済む話なのかもしれないけど、 人にコンプレックスの種を植える行為やからな。 一瞬の笑いのために、気軽にしていいことと違うよ。うちは 他人をイジって笑いをとるくらいなら、自分がイジられて笑われるほうがいい。 他人を下げるくらいなら自分を下げるほうがいい。誰かをバカにしたり傷つけたり、そうまでしないとおもろい話ができないなら、それはしないほうがいい。そもそもおもろい話って容姿に関係ないし、誰かを不幸にしなくてもできるもんやから。

 と言い、とどろんも

「顔が醜い」と言われることを武器にする強い人がいる。女芸人と呼ばれる人たち。私は彼女たちを尊敬している。自分の外見を罵られ自らそれを笑いに昇華しなければならない辛さを知っているからだ。自分の外見を否定し続けることがいかに自分の心を削っていくかを知っているからだ。

 と言う(とどろんはいじられキャラポジションを取りに行ったこともあったが結局、落ち込むことが多くなったと語っており、そこはそわんわんとは違うが)。

 そわんわんはYouTuberとして活動するうち、テレビの仕事が来て、収録中、容姿をイジってきたた芸人がSNSで炎上した。そわんわんのファンが怒り、悲しんで声をあげたからだ。「テレビでは掛け合いの中で、容姿イジりもある。やけど、YouTubeでは基本的にひとりだから、イジられることもないし、視聴者さんが安心して見てくれてたってことに、テレビに出て初めて気がついた」「YouTubeしかやってなかったら、テレビに対して思いを募らせてたと思うし、タレントっていう職業の良いところばかりを追いかけてしまっていたと思う。でも、実際に夢に触れたからこそ、YouTubeが自分らしさを正しく表現できる場所だって思えた」と彼女は言う。

 ここで、どうしてテレビのいじりや芸人の自虐がイヤか、という話に戻る。「いじり」という名前のハラスメントが生理的にムリで、その構造を積極的に受け入れている人間も好きになれないだからだ。個人的な話になるが、前職時代、クソみたいなパワハラ上司がいて日常的に何かと部下をいじってきたのだが、本当にただただ不愉快だった。いじりで笑いを取ろうとされても、何もおもしろくない。

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