もさを。が葛藤を経て向き合った“自分のやりたい音楽” 大事にしてくれる人へーー『Color』に込めた12色の感情

back numberへの憧れと“ラブソング”で大事にしていること

ーー順番が前後しますが、1曲目に「スタートライン」でアルバムの幕が開けるのもいいですよね。もさを。さんが新しいフェーズに進んだ宣誓にも思えました。
もさを。:僕も「スタートライン」から始まるのが、大事なポイントだと思っていて。「俺はここからやっていくんだ」って気持ちを込めました。正直これまでの活動を見ると、ぶっちゃけ今の調子は平行線だと思っているんですよ。
ーー世間的な評価というより、ご自身の感覚として?
もさを。:はい。下がっているというか、ずっと真ん中を行ってる。上がりもしないし下がりもしない状況なので、このアルバムをきっかけに「まだやれるんだぞ、やるんだぞ!」と意志を示すつもりで書きました。
ーーその目線はもさを。さんが書くラブソングにも通じる気がしていて。「相手を好き」より、「好きになることで揺れる自分」を書くことが多いですよね。「Gamble」「愛とは」にしても「どうしたら愛されるか」ではなく、「自分はどう振る舞うべきか」の視点が強い。
もさを。:そうですね。恋愛曲を書くときに大事にしてることは、なるべく相手への欲を出すようにはしていて。受け身じゃなくて自分から行く、みたいな。そっちの方が聴く人に勇気を与えられると思うので、そこは意識している部分です。だからこそ、そういう受け取り方をしてもらってるのかもしれないです。
ーーぱっと見は恋愛色が強いアルバムとも言えるけど、それ以上に“自分という存在を受け入れるまでの1枚”に感じました。
もさを。:確かに。僕もアルバムが出来上がったときに「ああ、今の自分を映し出しているアルバムだな」と感じたので言っていただいた通りですね。2022年に出したアルバム『こいのうた』と違うのは、前までは売れるために「たくさんの人に聴かせるぞ」と考えて作っていたのが、今は僕を大事にしてくれる人にちゃんと届けようってスタンスになっていて。「ぎゅっと。」を出した頃のもさを。は、かわいらしさだったり優しさだったりが受け入れられていたと思うんです。そうしたパブリックイメージに応える曲を出さなきゃいけないんだ、みたいに考えつつ、それがちょっと嫌になりながら曲を作っていたんです。だけど2枚目のアルバム『Color』では自分の殻を破って、もっと自分らしさを大事にして、「自分がやりたい音楽はこうだよ」と伝えたかったです。

ーーアルバムのなかで、最も自分がやりたかった表現ができたのは?
もさを。:「24/7」ですね。本当はこっちの路線で売れたかったので、作れたときはめちゃくちゃ嬉しかったですし、この曲をみんなに届けられると思ったらワクワクしました。ギターを使わず、打ち込みのビートやシンセサイザーを前面に出したヒップホップ寄りの曲をずっとやりたかったんですよ。アレンジをお願いする際、GAL Dさんと事前に打ち合わせをしたんですけど、僕はこっちのジャンルの曲を作った経験がないからお任せしたんです。いざ、編曲された音源が届いたときは「そうそう! こういう曲にしたかったんだ」と思って、そのまま採用させてもらいましたね。
ーーCarlos K.さんとは、多くの曲でご一緒されていますね。
もさを。:はい。アレンジ力も高いし、どんなオーダーにも応えてくださる。僕が作ったギターのデモをお渡しして「ここをもっと複雑にしたい」とか「あえて簡単にしたい」と伝えると、いろんなコードを駆使しながら求めていた形に仕上げてくれる。そのたびに「こういう音が、こんなメロディラインがあるんだ」と勉強になります。
ーーちなみに、曲作りをしながら印象に残っていることはありますか?
もさを。:「スノードーム」は書いていたのが3月くらいだったので、エアコンの冷房をガンガンに効かせて、無理やり冬の気分になって作ってました(笑)。
ーーハハハ。「スノードーム」をはじめ、もさを。さんの書く歌詞って心情だけでなく情景描写の美しさがありますよね。
もさを。:特に冬の曲は情景が大事だと思っていて。「スノードーム」の駅まで歩くと街路樹がキラキラ輝いている光景とかは、誰しもが目にしたことのあるシチュエーションですよね。そういう誰もが経験してるであろうことを、ちゃんと表現することは意識しています。
ーーもさを。さんのなかで、「この人の書く歌詞は美しいな」と感じる人はいますか?
もさを。:素晴らしいなと思うのは、back numberさん。歌詞で難しいことは言ってなくて、分かりやすい言葉を使いつつ、絶妙な比喩表現も入っている。すごく共感させられるし、本当にすごいです。個人的には「幸せ」という曲が好きで。歌詞も素敵ですし、歌っていて気持ちいいんですよね。
ーーback numberって表現力の高い歌詞もそうですけど、音と言葉のハマりが抜群ですよね。
もさを。:そうなんですよ! いつも驚かされますね。どうやったらこんな曲が書けるんだろうと思って、たまに参考にさせてもらいます。
ーーいちばんチャレンジングだった曲も教えてもらえますか?
もさを。:「Hot Sauce」です。夏曲がほしいと思ったのと、ライブで盛り上がる曲を書きたくて。まあ、夏といったら「Hot」だなと(笑)。でも、それだけでは物足りない気がしたので、何かいい表現があるかなと考えたときに「Sauceだ!」とひらめいて。ノリ的にも四つ打ちの熱い感じなので、そのテンション感に合わせて歌い方も工夫しました。
ーーライブといえば、9月からアルバムを提げたツアーが始まりますね。
もさを。:これまでの自分とこれからの自分の架け橋になるのが『Color』なので、普段とは違うお客さんの感情や表情も受け取りたいですね。僕としては「スタートライン」を披露するのが楽しみ。まだ確定していないですけど、ツアーの1曲目に歌おうと思っているので、初っ端から飛ばしてみんなが「ウオォー!」と腕を上げて盛り上がる景色を見てみたいです。
ーー今後のツアーもそうですし、このアルバムを経てこれからどんな音楽を作っていくのか楽しみです。
もさを。:ありがとうございます。僕は清水翔太さんを見て音楽を始めたのもあって、いつかは「HOME」のような壮大なアンセム曲を作りたいですね。
■リリース情報
『Color』
配信中
配信リンク:https://m0saw0.lnk.to/Color
<収録内容>
01. スタートライン
02. ヒロイン
03. 四月の青
04. Hot Sauce
05. もしも
06. Gamble
07. 愛とは
08. 24/7
09. 幸福のレシピ
10. ココロ
11. スノードーム
12. Color
■公演情報
『もさを。ツアー2026 〜Color〜 』
2026年9月4日(金)大阪・Zepp Namba
2026年9月5日(土)愛知・Zepp Nagoya
2026年9月12日(土)宮城・仙台darwin(GUEST:しまも)
2026年9月26日(土)福岡・DRUM Be-1(GUEST:sloppy dim)
2026年10月25日(日)東京・ヒューリックホール東京
<チケット>
¥6,900(税込/ドリンク代別途)
イープラス:https://eplus.jp/sf/detail/3984290001-P0030006P0030007P0030008P0030009P0030010?P6=001&P1=0402&P59=1&block=true
チケットぴあ:https://t.pia.jp/pia/artist/artists.do?artistsCd=MA130041
ローソンチケット:https://l-tike.com/concert/mevent/?mid=788716
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