RADWIMPS 野田洋次郎、藤井 風、Mrs. GREEN APPLE 大森元貴、King Gnu 常田大希……CM出演で披露する特別な声
アーティストにとって重要な“声”。楽曲の世界観を形作る声は、CMではまた違った響きを持つことがある。本稿では、CMのなかで披露されたアーティストたちの“特別な声”に注目したい。
野田洋次郎(RADWIMPS)は、サントリーウイスキー「角瓶」のCMに出演。映像では蒼井優が店主役を務めるお店の常連客役として、お馴染みのCMソングである「ウイスキーが、お好きでしょ」をギター弾き語りで披露している。昨年7月に公開された「はじまり」篇では、客役の染谷将太と蒼井が会話を繰り広げるなかで、野田の歌声がBGMのようにそっと寄り添っていた。
一方、今年4月より公開された「歌う人」篇は、野田にスポットが当たるバージョン。「今日は歌わないんですか?」と問われ、「気分になれば」と応じて角ハイボールを口にしたのち、自然な流れで歌い出す。「はじまり」篇で空間に溶け込んでいた歌は、今回はお酒と人との交流によって生まれた幸福感を表現するように響きわたっている。同じCMシリーズのなかで、声の役割が変化しているのが印象的だ。
さまざまなアーティストが特別な歌声を披露してきたCMといえば、キリンビール「淡麗グリーンラベル」の「GREEN JUKEBOX」シリーズも挙げられる。2024年5月に公開された「始」篇には、大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)が出演。彼が歌い上げたアコースティックバージョンの「青と夏」は、柔らかなギターの響きとともに、草原のなかで風が吹き抜けるような爽やかさをまとっていた。
さらに、翌年に放送された「休」篇では、「ケセラセラ」を木陰で弾き語りする大森の姿が映し出されていた。「始」篇とも共通しているのは、声を張り上げるのではなく、語りかけるように歌うスタイル。緑豊かな風景をバックに響く彼の心地よい歌声は、ふっと気持ちを楽にしてくれるようで、“いいオフの時間”というCMコンセプトを体現していた。
【NEWS🌿】
キリンビール「#淡麗グリーンラベル」
新CM「GREEN JUKEBOX 休編」に #大森元貴 が出演🎸
CMでは「#ケセラセラ」の
アコースティックバージョンが起用されています✨
▼グリーンラベル GREEN JUKEBOX 休編 60秒https://t.co/1cy52dPMgB
▼BEHIND THE SCENESも公開中🍻… pic.twitter.com/MIwEiuzSo3— Mrs. GREEN APPLE (@AORINGOHUZIN) July 3, 2025
歌声を披露するだけでなく、CMでナレーションに挑戦するアーティストも少なくない。たとえば、2024年8月に公開された「ランドリン」のティーフレグランス「GOOD TEA TIME」のCM「香りと記憶」篇でナレーションを務めたのは、藤井 風だ。
藤井の楽曲「Feelin’ Go(o)d」が流れるなかで、大きな時計の針の周りを男女がしなやかに舞い踊り、巡りゆく季節を駆け抜ける様子を描いた本CM。低音で静かに語りかける彼のナレーションは、決して前に出過ぎることなく、映像を支える役割に徹している。「なぜだろう。香りがすると思い出してしまう。」といった言葉は、聴き手それぞれの記憶を呼び起こすように響き、“香り”の大切さを私たちにそっと伝えていた。
常田大希(King Gnu)は、昨年5月に公開された「キリン ファイア ワンデイ」シリーズのテレビCM「心燃やせ 常田大希」篇に出演し、ナレーションも担当。映像は、実際にスタジオで音楽制作をしている彼に密着したものだった。
制作に没頭する姿に重なるのは、「正解は、ない。」「前例は、ない。」といったハッとするような言葉の数々。挑発するようでありながら、どこか背中を押すような語り口は、見る人の心にも火を灯す。最後の「そんな時代を生きろ」という一節には力強い意志がこもっており、CMソングとして起用された「飛行艇」のロックサウンドも相まって、音、映像、言葉のすべてから感情を揺さぶるメッセージが届けられていた。
商品のコンセプトや魅力を際立たせるCMでの声は、楽曲やライブで聴くのとは異なる角度から、アーティストの表現力を映し出している。CMの世界観を支える重要な役割を担いながら、同時に彼らの新たな魅力も引き出されているように思うのだ。これからも、CMを通して聞くことのできるアーティストの“特別な声”に耳を傾けていきたい。
























