YUTA、『仮面ライダーゼッツ』主題歌で発揮する多面的な歌声 NCT 127とソロシンガーで培われた強み

Viral Chart Focus

 Spotifyの「DailyViralSongs(Japan)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「SpotifyTopSongs」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたランキング。同チャートの4月2日付のTOP10は以下の通り(※1)。

1位:Ayane「君と見つけた歌」
2位:超かぐや姫!「Kaguya's Special Voice」
3位:Ayane「はるのうた」
4位:HIROMU(INI)「またどこかで」
5位:OXYNOVA, MASON HOME, MILLI, Foggyatthebottom, OSUN, Loco「SSAK (Feat. Loco)」
6位:JO1「Breezy Love」
7位:Shimuda & SlowlyDying「BAD ENDING FUNK」
8位:YENA「Catch Catch」
9位:MELLOW DEAR US「Mellow Addiction」
10位:かぐや(CV:夏吉ゆうこ), 月見ヤチヨ(CV:早見沙織), TAKU INOUE「ray (超かぐや姫! Version)」

 今回は、12位にランクインしたNCT 127のメンバー・YUTAによるソロ楽曲「PLAY BACK -TV size」をピックアップする。『仮面ライダーゼッツ』(テレビ朝日系)の主題歌の本作は、3月23日付のSpotifyデイリーバイラルチャートで7位に初登場し、翌々日25日には6位まで上昇。その後も上位圏を維持している。

K-POP・ロックシンガー・仮面ライダー……YUTAが横断する“文脈”

【公式】『仮面ライダーゼッツ』ノンクレジットオープニング映像

 サウンドは、パワーコード主体のギターリフと前のめりなリズムによって、体感速度を引き上げるアップチューン。サビではコードのルート感を前面に出すのではなく、持続音やトーンを増やすことで空間的な広がりを生み出している。こうしたフレーズ単位で成立させる構造は、短尺動画との親和性も高く、拡散の単位としても機能しやすい。

 YUTAのボーカルは、ややハスキーな声質をメインにしつつ、ミックスボイス寄りの発声で、サビ前まではエッジを印象的に残すようにコントロールをしている。対して、高音域ではクリアさを保ちながら、わずかに喉を絞ることで引っかかりを作り、ロック的な推進力を強調している。さらに、日本語と英語をスムーズに接続する発音のアプローチも含め、彼が長く活動しているK-POPのフィールドのような発声技術と日本語ロックの情緒が共存するハイブリッドな質感で、本作のダイナミズムを後押ししている。

 チャート文脈で重要なのは、YUTA自身が複数の文脈を横断する“ハブ”として機能している点だ。NCT 127を通じて形成されたグローバルなファンダム、YUTA本人が持つ日本のロックという音楽的ルーツ、そして『仮面ライダーゼッツ』という日本が誇る巨大IPが持つ消費行動。この3層が同時に作用し、テレビサイズという配信スタイルであるにもかかわらず、バイラルチャートへのランクインを獲得したのだ。複数の文脈からの持続的な再生によって順位を維持している点に、本作の特徴がある。テレビ放送をきっかけにYUTAの存在を知った人も、フルサイズでのリリースを心待ちにしているのではないだろうか。

※1:https://charts.spotify.com/charts/view/viral-jp-daily/2026-04-02

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