嵐、ファンに贈るのは終わりの寂しさだけじゃない 二宮和也が明かした“今5人で成すべきこと”
「もう練習し始めてるころだね、きっとね」――。嵐の二宮和也が、1月25日放送のラジオ『BAY STORM』(bayfm)にて、3月13日から始まる嵐のラストツアー『ARASHI LIVE TOUR 2026「We are ARASHI」』に向けた心境をのぞかせた。
「もう1月の終わりだって。あっというまだね」と語る二宮。その言葉どおり、彼は今、バラエティ、映画、ドラマ、ネットコンテンツと、表現者として縦横無尽にフィールドを広げている。並行して、嵐の新たなシングル『Five』のリリースも発表。さらに、嵐の集大成と言えるラストツアーの準備まで進めているというのだから、あっというまに毎日がすぎていくのだろう。
実際、二宮自身も3月のスケジュールに目を通しながら、「恐ろしいわ。どうする?」「見ないほうがいい! 精神衛生上よくない!」と冗談めいて笑う。その濃密ぶりは、きっと私たちの想像をはるかに上回るものなのだろう。しかし、「ありがたいよ。それだけ集中できる時間をもらえているってことですから」とさらりと言えてしまうところに、二宮の器の大きさを実感する。
振り返れば、これまでの嵐のコンサートも、メンバーそれぞれの過密スケジュールの合間を縫って準備されてきた。「5人集まらなくても、できることがあるんで。僕ら、思い出さなきゃいけないのが大半の仕事になる。5人揃わなくても、『何月何日までに全部やるもの覚えてきてね』ってなれば、合わせるのはそこからなので」と、慣れた様子で舞台裏について語り始めた。
「逆説的に言うと、5人揃って振りを思い出すなんて、そんな非効率なことをしてる場合じゃないんですよ。5人揃うんだったら、ライブのことを作っていかなきゃいけないんで。5人揃っているってことは、『もう全部思い出せてるよね』っていう状況にいないと、それぞれが。そのほうが効率的じゃないですか。合理的!」と続く言葉には、思わずこちらの背筋が伸びる。
これが、国民的グループである嵐としての“当たり前”の世界。「5人揃って曲を思い出して……なんてヤバくないですか? 俺がマネージャーだったら『いやいやいや!』って言いますよ」「必死こいて5人のスケジュールを合わせて。『じゃあ、今日は2曲ぐらい思い出そうか』ってなったら、『いやいやいや! 嘘嘘嘘!』って(笑)」と笑いを交えて語れるのも、その“当たり前”を疑いなく共有してきたメンバーへの信頼があればこそだ。
加えて、「今回の構成の流れを体に入れるっていうのは、5人揃わないとできないから。そこに付随する物理的な準備は、本番前までにやってくれればいいわけじゃん、極端な話。だから、その段階じゃない? 個人個人でやってる感じなんだろうな、今」と、それぞれの進捗については任せているという。その距離感にも、嵐らしさがにじむ。
それぞれに充実した日々を過ごしながらも、ファンクラブの動画を通じてファンに届けられた5人の雰囲気は、以前と変わらない仲睦まじいものだった。相葉雅紀のラジオ『嵐・相葉雅紀のレコメン!アラシリミックス』(文化放送)1月23日放送で、1月25日の櫻井翔の誕生日を祝う様子も、嵐ならではの空気感を感じさせた。
そんな嵐が日本を照らして、四半世紀。彼らと青春を過ごしてきた世代が、今新たな世代を育んでいる。そこに、“嵐らしい”ほっこりとした温かなものがあることを感じる機会は少なくない。この日の『BAY STORM』も、赤ちゃんの頃は夜泣きのたびに「A・RA・SHI」を聴かせ、やんちゃ盛りには『VS嵐』(フジテレビ系)ごっこで遊んだという小学生の息子が、ラストツアーについて「もし当たったら、僕の分までお母さんの愛を伝えてきてね」と背中を押してくれたという便りが紹介された。
「よくできた息子さんたちのエピソードが本当に多い。すごくいい人たちしかいなくないですか?」と感心した様子で語りながらも、「好きなものを共通で持っていると、こういう現象が起きるのかもしれないですね。この息子の隣には、ずっと嵐がいたって話ですよ」と、どこか腑に落ちたように言葉を添えた二宮。その一言に、ラジオの向こう側で耳を澄ませていた私たちも、深く納得せずにはいられない。
個性を発揮しながらも、自分のホームとなる居場所を大切にすること。自分にできることを積み重ねながら、誰かの背中をそっと押すこと。決して簡単ではないそれらを、嵐は長い時間をかけて、私たちとともに笑い、ともに悩みながら、何気ない日常の中で示し続けてくれた。嵐が迎える大きな節目に、私たちが受け取るのは、決して“終わり”の寂しさだけではなく、これまで確かに手渡されてきた“温かさ”を噛み締める瞬間ではないだろうか。