THE RAMPAGE RIKU、一生歌い続けるシンガーとしての覚悟 ありのままに音楽と向き合う真摯な姿勢

フルバンド形式のライブに込めた“覚悟”
――Billboard Live Tourも完全フルバンドで打ち込みなしだと伺いました。(取材は11月上旬に実施)
RIKU:音源は使わずに、生バンドと僕の歌、そしてコーラスチームだけでパフォーマンスする予定です。今回は機械的な要素を排除した人間臭さで訴えかけるステージにしたいので、シーケンスなしのスタイルで勝負します。これで勝負できなかったら、僕がプロとしてはまだまだだと自分で思ってるので。今まで約10年間 THE RAMPAGEで培ってきた、シンガーとしての真価が問われる瞬間ですね。ハイリスク、ハイリターンではあるんですが、今がその挑戦をするのに良いタイミングかなと。僕も中途半端に歌を磨いてきたわけじゃないので、一人のシンガーとしての覚悟を決めて、この形を選びました。
――今年5月に開催された『RIKUのMUSIC TIMES vol.1』ではダンスも多かったですが、今回はまた違うステージになりそうですね。
RIKU:vol.1のライブはファンクラブ限定だったので、LDHの楽曲で固めつつ、ちょっとしたサプライズとしてダンストラックを作ったんです。でも今回は多くの方に参加いただけるライブなので、そこは少し変わるかなと。また、Billboardという聖地への敬意を込めて、本来あるべき形で、自分が本当に一番やりたかったスタイルで臨むのが僕らしいのかなと思っています。
――vol.1のときは、ファンの方もみんな「きっと弾き語りのしっとりしたライブなんだろうな」と思っていたと思うので、その真逆でアップテンポの楽曲も多かったですよね。そうなると、今回はどんなサプライズがあるのか期待してしまいますが……?
RIKU:今回は……「あ、そういうことしちゃう?!」「その曲エモ!」って思ってもらえるようなものを随所に入れているっていう感じですね(笑)。

――RIKUさんのルーツなどが見えるようなライブになりそうですね。ちなみに今回“約束の詩”というサブタイトルがついていますが、これはどんな思いがこもっているのでしょうか。
RIKU:5月のファンクラブ限定ライブで「ヨボヨボになって歩けなくなっても、死なない限り歌ってやる。いい加減に男を見せるからね」って約束したんです。それが始まる第一歩目がこの楽曲なので、“約束の詩”というサブタイトルをつけました。僕は一つひとつに時間がかかるタイプなんですが、それでも必ず最後はさまざまな試練を乗り越えてきました。自分で言うのも変ですが、舞台やミュージカルも含めて普通じゃありえないような試練も乗り越えた自負があるし、一つも穴を開けずにやってきた。それは胸を張って言えることなのかなって。
「自分の音楽を喜んでくださる方が一人でもいるなら作り続けたい」
――今年も、萩・京都維新物語 世界遺産朗読劇『幕末松風録~京の章~』や、ミュージカル『薔薇王の葬列』への出演など多忙な日々を送られてきましたよね。
RIKU:ミュージカルとツアーが同時進行していた時期は、正直本当に大変でした。ライブも舞台も「ちょっと待ってくれ」なんてできないじゃないですか。しかもミュージカルの現場ではみんなが毎日稽古している中、自分はツアーの関係で半分ぐらい休んで迷惑をかけていた部分もあったので、特にプレッシャーを感じていました。でもありがたいことにスタンディングオベーションもいただけて、なんとかやりきることができました。頑張ってよかったなと思っています。
――限界を感じることはないんですか?
RIKU:毎年乗り越えてきたんで、まだまだ限界じゃないと思ってます。どう頑張ってもできないっていう状態にぶち当たったときが自分の限界だと思っているので。実際なんとか乗り越えられて興行として成り立たせられているのは、ポジティブに捉えていいのかなと。無理できるうちに無理した方がいいと思ってますね。いずれは年齢的にも肉体的にも絶対に限界がくるから、今できることをやっていくことが結果的に近道になるのかなと。時間がかかるやつは修羅の道を選ぶしかないんですよ。

――なるほど。でも逆にTHE RAMPAGEのライブや朗読劇、ソロの準備と色々スケジュールが詰まっているからこそ、頭を切り替えることで少しリフレッシュになることもあるのでしょうか。
RIKU:そんな風に器用にできたらいいんですが、僕は追い込まれてしまうタイプなので……今年は役者としては3作品出演させていただきましたが、僕は2つのことを同時進行できないので、切り替えるというより一旦置いておくイメージかな。今いる現場のことしか考えないで、とことんやっています。
――今までは舞台と連動したソロ曲など、何かしらの作品ありきの楽曲が多かったですが、今回真っさらな自分で向き合うのはどんな気持ちでしたか?
RIKU:嬉しいという気持ちが一番大きいですね。今までのソロ楽曲もリリースできたことは嬉しかったですが、どうしても作品に楽曲を寄せなきゃいけなかった部分がありました。それは「RIKUならやってくれる」という信頼のをしていただいた上でのオファーだと思うと誇らしさもあるんですが、あくまでも自分のスタイルの音楽というわけではない。プロの歌手としてやるべき仕事と捉えて取り組んでいました。でも今回の楽曲で、「ありのままの自分の姿を表現するのは、こんなにも幸せなことなんだな」と強く感じました。しかも、それに対して喜んでくださる方がいるということも本当にありがたいことですよね。だから自分の音楽を喜んでくださる方が一人でもいるなら作り続けたい、発信し続けたいと思っています。そして、そういった方を一人でも増やせるよう頑張るしかないですね。

――最後に、怒涛の2025年を締めくくるBillboardツアーへの意気込みと、来年の展望を教えてください。
RIKU:まず今年を締めくくるBillboard Live Tourは、僕が歌い続ける理由を表現する絶好のチャンスだし、一人のシンガーとしての姿を皆さまにお見せできる機会なので、きっと“初めましての僕”に出会えるんじゃないかな。もしかしたら驚いてしまう方もいるかもしれませんが、でもそれが本当の僕なので。そこはビビらずに、歌の道を極めていくものとして、まずは納得できる歌を歌えるように準備をして、最高の形で臨みたいと思っています。大いに期待していてください。
そしてTHE RAMPAGEとしては、ツアー開催中に来年のツアー『THE RAMPAGE LIVE TOUR 2026 "(R)MPG"』を発表するという、異次元の所業をやってしまっています(笑)。このツアーでは、“THE RAMPAGEとしてのベストライブを作る”というテーマのもと、ここ数年の挑戦的なセットリストとはまた一味変えて、最近聴けていなかった楽曲や初期の楽曲も組み込むつもりです。そして、誰も置き去りにせず寄り添うようなライブにしたいです。THE RAMPAGEの由来は「暴れん坊」でもありますが、ただ「オリャー!」と勢いだけがTHE RAMPAGEではないので、その辺もぜひ期待していてほしいですね。まだ言えないですが他にも皆さまが喜んでくれるようなことも控えていますし、ソロツアーもまた組んでいきたいです。着実に規模も大きくしていけるように頑張っていきますので、個人の活動に関しても注目していただけると嬉しいです。
■リリース情報

RIKU New Digital Single「This is me 〜約束の詩〜」
11月21日リリース
Streaming & Download:https://rmpg.lnk.to/1121_RIKU





















