高嶺のなでしこ、走り続けたからこそ見えた景色ーー『見上げるたびに、恋をする。』に刻まれた“物語”

高嶺のなでしこ 1stアルバムインタビュー

『見上げるたびに、恋をする。』より、各メンバーが推し曲をピックアップ

ーーリリイベでの素敵なエピソード、ありがとうございました。では、ここからはアルバム収録曲を深掘りしていきたいのですが、まずは前半の収録曲からピックアップして推し曲とその曲の聴きどころなどを教えていただけますか?

籾山:私の推し曲はメジャーデビュー曲の「美しく生きろ」です。結成当初からHoneyWorksさんがずっと温めてくださっていた楽曲で、改めて聴くと3年間頑張ってきたからこそ、深みが増した楽曲だなと思います。私たち自身を奮い立たせ、喝を入れてくれるような楽曲でもありますし、今でもパフォーマンスしていて毎回気合いが入るので、「たかねこのライブでの推しの1曲は何?」と聞かれたら必ず「美しく生きろ」と答えるぐらい自信がある曲です。これからもっとよくしていきたいという思いが強い楽曲ですし、「Overture」を経ての最初の曲なので、ファンの皆さんも気持ちを高めて聴いてほしいです。

籾山ひめり(撮影=はぎひさこ)

城月:私は「メランコリックハニー」について語りたいです! ROUND1×JOYSOUNDのコラボタイアップというのも嬉しかったですし、5曲連続配信リリースの第一弾だったので、とても思い出深い1曲でもあります。女の子の1日のドタバタストーリーを描いている曲なので、朝にメイクをする時や「自分って可愛いな」と思いたい時に、ぜひこの曲を聴いていただきたいなと思います。

城月菜央(撮影=はぎひさこ)

松本:私の推し曲は「初恋のこたえ。」です。「初恋のひと。」という初期の楽曲があるのですが、その曲のアナザーソングになっています。「初恋のひと。」は男の子目線、「初恋のこたえ。」は女の子目線の楽曲という甘酸っぱい青春ソングです。「初恋のひと。」のMVの最後のシーンで、片思いだと思っていた女の子が口パクで言っていた言葉が「初恋のこたえ。」では歌詞になっています。まさに初恋の答え合わせができるようにリンクしているところも好きですし、振り付けもふたつの曲でリンクしていて、特にサビではキャッチーな振りになっているので、真似して一緒に踊ってほしいです。ぜひ、歌詞を見ながら2曲の聴き比べもしてみてください!

松本ももな(撮影=はぎひさこ)

葉月:私は5曲目の「恋を知った世界」をおすすめしたいです。「美しく生きろ」との両A面シングルとしてリリースさせていただいた楽曲ですが、「美しく生きろ」とは対になるような甘酸っぱい恋の楽曲です。それこそ「初恋のひと。」や「初恋のこたえ。」を聴いて、たかねこの恋の曲いいなと思った方は、この曲でもっと沼にハマってもらえるんじゃないかなと思います。

葉月紗蘭(撮影=はぎひさこ)

ーーまずは、前半のおすすめ曲を聞いてきましたが、「Overture」から始まる全16曲ということで、ライブのセットリストを想起させるような曲順だなとも感じました。特に、前半は恋の曲など可愛い曲が多く、後半に向かっていくにつれて、より感情が爆発するようなエモーショナルな楽曲が増えていくような印象でした。では、ここからは後半の楽曲からそれぞれピックアップして推し曲を語っていただけますでしょうか。

籾山:個人的なお話になりますが、「モテチェン!」と「ライフクエスト」では振り付けを担当させていただきました。グループのために何かできないかなと考える中で、オリジナル楽曲の振り付けをすることが夢のひとつだったので、実現して本当に嬉しかったです。特に「モテチェン!」ではMV撮影の前日に振り入れをしたのですが、メンバーのみんなが可愛く踊ってくれて、ファンの方たちが喜ぶポイントやメンバーの利き顔などを取り入れられたこともとても思い出に残っています。「ライフクエスト」は5曲連続配信リリースの際に、ドラマ『晩酌の流儀4~夏編~』(テレビ東京系)のEDテーマとしても使っていただいた曲です。ポップな曲調で日常を輝かせてくれるようなメッセージ性もある曲なので、朝出勤する時や疲れて帰ってきた時に聴いてくれているファンの方が多いみたいで、とても嬉しいです。ぜひ、気持ちを明るくしたい時に聴いてほしい1曲ですね。

【MV】ライフクエスト/高嶺のなでしこ【HoneyWorks】

ーー振り付けの話題が出たので、「ライフクエスト」で注目してほしい振りのポイントも教えてください。

籾山:〈スパイスになる〉という歌詞のところで、メンバーみんなの中心にお鍋を想像して、スパイスをかけている振りがあるんです。そこは「ファンの皆さんと一緒に美味しいお料理を作り上げよう」という思いで考えたので、ライブではぜひ皆さんも一緒にスパイスをかけてほしいです!

松本:アルバムの後半では、私は「アイドル衣装」が推し曲です。アイドルの衣装について歌っている曲ですが、ファンの方に向けた楽曲でもあり、歌詞がとても刺さるメッセージ性の強い楽曲です。特に〈あなたの中で一等星/オンリーワンのアイドルだから〉という歌詞が大好きで、パフォーマンス中にウルウルしちゃうこともあります。私たちはたくさんいるアイドルの中のひとりかもしれないけれど、私は誰かにとってのオンリーワンの存在でありたいと思っているので、とても好きな楽曲です。

城月:では、私は少し幅を広げて語らせてください。

一同:(笑)。

城月:まずは「アドレナリンゲーム」! TVアニメ『逃走中 グレートミッション』(フジテレビ系)のEDテーマに起用されたとてもかっこいい楽曲です。何かの準備を急いでいる時や焦っている時などに、ぜひこの曲を聴いてもらいたいです。そして、私たちはアイドルなので「IʼM YOUR IDOL」は、ファンの皆さんには絶対に聴いてほしい1曲です。アルバム全体の私のおすすめの聴き方は、「美しく生きろ」を聴いて、高嶺のなでしことはなんぞやと思ったところで、「IʼM YOUR IDOL」を聴いて沼にハマってもらい、「アイドル衣装」、最新曲「花は誓いを忘れない」といったストーリーで聴いていただきたいなと思っています。

葉月:私はアルバム後半では、特に「花は誓いを忘れない」をおすすめしたいです。歌詞には私たちの絆やこれまでのことが書かれていて、メンバーの思いが伝わる曲でもあると思いますし、ファンの方が自分自身に置き換えてもグッとくる曲だと思います。後半のみんなで〈ありがとう〉と叫ぶところも大好き。これからライブでたくさん歌っていくにつれて、もっと皆さんに好きになってもらえる曲だと思っています。

【MV】花は誓いを忘れない/高嶺のなでしこ【HoneyWorks】

ーー9月の幕張でのワンマンライブで初披露し、その後のライブでも披露していますが、ファンの方の反応や反響はいかがですか?

葉月:推しメンが歌ってるところの歌詞が好きだと言ってくれる方や明確にここの歌詞が好きだと言ってくださる方が多くてとても嬉しいです。それこそ、〈ありがとう〉のところはファンの方も一緒に言ってくれるので、嬉しいなと思いながらいつもパフォーマンスをしています。

ーー「花は誓いを忘れない」はアルバムのリード曲でもあるので、ぜひ、ほかの皆さんからも曲への思いなどを聞かせてください。

籾山:グループのことを歌っているので、気持ちが昂る曲ですね。「美しく生きろ」ではアイドルとしての志などを歌っていましたが、「花は誓いを忘れない」ではこれまでの葛藤や苦しみを乗り越えて、それぞれの個性や魅力を認め合って、一緒に頑張っていこうという思いなど、強さだけではなく弱い部分も込められた楽曲で。とても心に刺さる1曲だと思っています。いい思い出だけではなく、辛さなども共有したぶん、これから年数を重ねるたびにもっと素敵に育っていく楽曲だと思います。

松本:私たちが大切にしてきた絆や覚悟を改めて感じさせてくれるような、心に寄り添った楽曲だなと思っています。メンバーと一緒に積み上げてきた夢やファンの方と一緒に作り上げてきた物語を表現した〈夢を重ねひとつに/これからもありがとう〉という歌詞が大好きで、この先も一緒に歩んでいくメンバーやファンの皆さんに対しての感謝の意味を込めて歌っています。ライブでは〈ありがとう〉の部分を、ハロウィン時期には「ハッピーハロウィン」に変えたり、海外公演では現地の言葉に変えたりもしていて、その場でしか見られない〈ありがとう〉のパターンがあるので、そこも楽しみにしてもらえたらな、と。あとは、歌詞の最後に〈高嶺のなでしこ〉というフレーズが入っているところも大好きで。その時に「美しく生きろ」の最初に一列になるところと同じポーズをしているので、ライブではぜひそこにも注目してほしいです。

城月:ファンの皆さんと私たちとで作り上げるステージやこれからの未来について歌っている楽曲で、特に〈君の代わりはどこにもいない〉と〈僕の代わりはどこにもいない〉というフレーズが大好きです。お互いに”オンリーワン”じゃなきゃダメなんだと感じさせてくれて、背中を押してくれる楽曲だなと思っています。

高嶺のなでしこ(撮影=はぎひさこ)

ーー今後さらにライブで育っていって、皆さんにとって大切な曲になっていきそうですね。

籾山:はい! 本当に、ファンの皆さんとこれから一緒に作り上げていきたい楽曲です。デビュー当初はまだ辛さやどこに苦戦したのかもわからずに「美しく生きろ」を歌っていたところもあるのですが、今はデビュー当時の思いとは全然違うと思っていて。この曲の中にある〈涙の後/見上げた空は同じだった〉というフレーズは、頑張ってきたからこそ歌えることだと思うので、今後もファンの皆さんとたくさんの記念すべき日を経て、この曲を完成させられるようにパフォーマンスをしていきたいです。

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