浜野はるき、過去も未来も恋愛も自己肯定も! 追い求める“いちばんリアルな存在”とアルバム『NET BaBY (FuLL)』

浜野はるき『NET BaBY (FuLL)』インタビュー

ポップスのなかでいちばんリアルなアーティストでいたい

――ライブといえば、メタル出身のミュージシャンをバンドメンバーに起用しているのも驚いて。

浜野:このビジュアルの私の後ろに、メタル系のビジュアルのメンバーが並んでいる画が面白いなと思ったのがひとつ(笑)。私の音楽は、すごくざっくり言うとR&BやHIPHOP寄りですけど、そのジャンル通りのバックバンドだと、みんなが想像できるライブになってしまう気がしたんです。メタルの人たちって、本当に演奏がうまいのに、なかなか陽の当たらない場所にいることも多いじゃないですか。

――メタルシーンって歴史もあるし、メタルっていう括りでフェスも大成功させるけど、どうしてもメインストリームじゃない雰囲気がありますよね。ほかのジャンルとはなかなか交わらないという部分も含めて。

浜野:本当にそう思います。だからこそ、彼らを違うフィールドに連れてきて、いつもとは違う光を当てたいという気持ちもありました。私はソロアーティストだけど、ライブでは完全にバンドなので。ツアーで地方に行った時も、みんなでホテルの一部屋に集まって乾杯したりするくらい仲がよくて、人間的つながりもすごく強いチームなんです。私はベイビーフェイスで身長も低いので、ひとりでステージに立つとかわいさが勝ってしまう。でも、曲自体は狂っていたり、毒があったりする。だから、ライブでは狂気のビジュアル要素が必要だと思っていたんです。その最後のピースがメタルシーンのバンドメンバーだったんですよね。

Hamano Haruki「最低な君 - You were worst」(Live on "SUPER SONIC")

――音楽をやっていていちばん楽しい瞬間は?

浜野:やっぱりライブがいちばん楽しいです。あと、曲が完成した時にスタッフと一緒に「これ売れるわ!」って言ってる瞬間(笑)。

――(笑)。

浜野:作っている最中は本当に孤独で、楽しいと思うことはあまりないんですよ。「最高の曲ができたね」「いい演奏ができたね」ってバンドメンバーやマネージャーさんと共有した瞬間に、やっと喜びになる。喜と楽はみんなで共有するもので、哀しいとか怒りみたいな感情は、恋愛曲を書くときにだけ味わう、みたいな。SNSも余計な情報が入ってくるのがイヤなので、タイムラインのおすすめ欄は見ない。何がバズっているのかを分析するためにチェックする時間は作るけど、それ以外は極力シャットアウトしているんです。

――それはなぜ?

浜野:活動に対して「1曲バズればいい」という感覚ではなくて、「浜野はるきというアーティストを長く続けたい」と思ってやっているんですよね。ライブの日なんて、致死量を超えるくらいエネルギーを使うので、終わった翌日から2日くらいは、真っ暗な部屋にひとりでコーヒー飲んでる(笑)。そのギャップでメンタルを保っている感じです。アルバムに入っているボイスメモは、“浜野はるき”というアーティストとしてよりも、“私”が日常で聴いている音に近いです。3回リリースしたなかの栞みたいな役割。アンチの声や、日常のざわめき、駅の音、そういうものも含めて”私”のリアルを曲間に挟むことで、1曲目から17曲目まで通して聴いた時の流れが立体的になるようにしたかったんですよね。「リアルだよ」と言い切るためには必要なピースでした。

――今の自分のスタンスをどう分析しますか?

浜野:綺麗事を言っていないっていう自信があります。かわいい言葉やキラキラしたフレーズは使うけど、その裏側にある本音までちゃんと表現したい。ポップスのなかでいちばんリアルなアーティストでいたいと思っています。

――すでに2026年のツアーも決まっていますね。タイトルが『COVER GIRLs』。

浜野:はい。もともと『COVER GIRL』にしようと思っていたんですけど、あえて“s”をつけました。たとえば、ある会場に600人のお客さんがきてくれたとしたら、人生も600通りあるわけで。私だけが主人公になるんじゃなくて、みんながそれぞれの人生の表紙を飾る存在であってほしい。ライブにきてくれる全員がそれぞれの人生の『COVER GIRL』であってほしいなと思ったんです。その意味を込めて“s”をつけました。

――アルバムがリリースされたあと、また新しい曲やツアーから物語が生まれそうですね。

浜野:そうですね。みんなと一緒に“浜野はるき”をアップデートしていけたらと思っています。

■リリース情報
1stフルアルバム『NET BaBY (FuLL)』
配信中

配信URL:https://linkco.re/uS30DqeN

<収録曲>
01. CuL
02. 速攻ゴミ行き案件
03. リナリア
04. ちゅ<3
05. Vengeance
06. Voice memo 001
07. Prettique Bomb
08. 25
09. ?OUT CaST¿
10. NINNIN
11. Voice memo 002
12. HYPER級GIRL
13. クズやん
14. 腑抜けたSoda
15. 『I』
16. Voice memo 003
17. NET BaBY

■ツアー情報
『LIVE TOUR 2026 “COVER GIRLS”』

2026年4月6日(日)東京 STAR LOUNGE
OPEN 16:30 / START 17:00

2026年5月3日(日)札幌 cube garden
OPEN 16:30 / START 17:00

2026年5月5日(火・祝)仙台 MACANA
OPEN 16:30 / START 17:00

2026年5月10日(日)金沢 AZ
OPEN 16:30 / START 17:00

2026年5月23日(土)岡山 PEPPERLAND
OPEN 16:30 / START 17:00

2026年5月24日(日)京都 club METRO
OPEN 16:30 / START 17:00

2026年6月6日(土)大阪 Yogibo META VALLEY
OPEN 16:15 / START 17:00

2026年6月21日(日)福岡 LIVE HOUSE CB
OPEN 16:30 / START 17:00

2026年6月27日(土)広島 Live space Reed
OPEN 16:30 / START 17:00

2026年6月28日(日)名古屋 SPADE BOX
OPEN 16:30 / START 17:00

2026年7月10日(金)東京 豊洲PIT
OPEN 18:00 / START 19:00

<チケット>
SNS先行:2025年12月14(日)23:59まで
https://l-tike.com/concert/mevent/?mid=726122

・豊洲以外
プレミアムスタンディング:6,500円(税込)※前方優先・ポストカード付
スタンディング:4,500円(税込)
※学生の方は1,000円割引

・豊洲のみ
VIP席:12,000円(税込)※前方エリア・ラミネートパス&ポストカード付
S席:9,000円(税込)※前方~中央エリア・ポストカード付
一般席:6,000円(税込)

X(旧Twitter):https://x.com/paruparu_86
Instagram:https://www.instagram.com/paruchan_86
STAFF Instagram:https://www.instagram.com/hamanoharuki_icml/
TikTok:https://www.tiktok.com/@paruchan_8686
Youtube:https://www.youtube.com/@paruchan86
オフィシャルファンクラブ:https://fanicon.net/fancommunities/5804

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる