JINが願うARMYの幸せ、“7人が再び集うその日”へ J-HOPEとJUNG KOOKも駆けつけた世界ツアーアンコール公演

BTSのJINが10月31日と11月1日に2日間、韓国・仁川文鶴競技場メインスタジアムにてアンコール公演『#RUNSEOKJIN_EP.TOUR_ENCORE』を開催。今年6月から8月にかけて韓国、日本、アメリカ、イギリス、オランダを巡った初のソロワールドツアーのラストを笑顔で締めくくった。
チケット販売からわずか2週間で行われたこのライブ。そんなスケジュールのなか「無理でもやってみたい」と開催にこぎつけたという。JINの不屈のチャレンジ精神に、あらためて拍手を送りたい。スタジアムという大規模な舞台に合わせて、新たな“挑戦”も織り交ぜられ、会場に集まったARMYたちの笑顔を引き出した。
10月31日の公演には、BTSメンバーのJ-HOPEとJUNG KOOKもサプライズで登場。会場はまさにお祭り騒ぎの大歓声に包まれた。ソロアーティストとしてのたしかな成長、そしてBTSの本格始動への期待が高まる――そんな夢のような時間を振り返りたい。
コンサートの開催も走りまくりな演出も「ARMYが寂しくないように」

始まりの合図は、JINが「挑戦!」の掛け声とともに押すブザーボタン。大歓声が湧き上がるのと同時に響き渡ったのは、「Running Wild」だ。シルバーに輝く衣装は、広いスタジアムのどこからでもJINの姿を一目で見つけられる。カラフルの紙吹雪が舞い上がるなか、競技場のトラックをぐるりと一周しながらステージへと向かうJIN。走りながらの歌唱とは思えない安定した歌声に圧倒されながらも、髪の毛に紙吹雪をつけたままのあどけなさが混在している不思議さ。そして、カメラに向かってウィンク&指差しというギャップに胸を撃ち抜かれるのだった。
もともと『#RUNSEOKJIN_EP.TOUR』は、JINがさまざまなチャレンジに挑んだリアルバラエティ『Run Jin』の最終回として企画されたもの。会場に集まったARMYを“特別ゲスト”として、一緒に“ミッション”に取り組むのが大きな特徴だ。〈Oh oh oh〉のコールが楽しい「I'll Be There」をARMYと歌いながらセンターステージへ到着すると、JINはイヤモニを外してファンの声に耳を傾ける。「アンコールコンサートへようこそ。もう一度、盛り上がる準備はできてますか?」と呼びかけ、さらに大きな歓声を引き出した。やがて、メインステージにはカウントダウンを示す数字が現れる。

メインステージへと花道を歩きながら息を整え、「残り20秒残っていますが……」と笑顔でつぶやく。その瞬間も“ミッション”の一部として楽しませる仕掛けだ。準備が整うと「よし、旅に出ましょうか」とマイクスタンドを握り、スモークが立ちこめる幻想的な演出のなか、「With the Clouds」「Falling (feat. Taka)」の世界へとARMYを誘った。
MC前には、もはやお約束となった渾身の投げキスでARMYを喜ばせるJIN。8月に行われたアムステルダム公演で「ARMYが寂しがっていたじゃないですか」と気遣い、今回のアンコール開催の背景を「フィナーレを飾る意味で用意しました」と明かす。「できるだけたくさんのARMYに付き合ってもらうために、会場を大きくしました」と語り、少しでも距離を近く感じてもらえるよう、トラックを走りながら登場するオープニングにしたという。どこまでもARMYに寄り添うJINの温かな心意気が、屋外の肌寒さを忘れさせてくれるようだった。
J-HOPE、JUNG KOOKだから引き出せる、“BTSの長男”の顔!

夕日のように温かなライトに包まれ、ベンチに腰かけてリラックスしながら歌う「Don't Say You Love Me」を経て、JINとARMYによるテレパシーゲーム「伝われARMY」へ。お題の単語を、ARMYがジェスチャーだけでJINに伝えるというものだ。正解数に応じて“ご褒美”としてスペシャル衣装のJINが見られるとあって、ARMYも真剣そのもの。見事“ムルフェ”(水刺身)や“アンコール」を当てるなど、ARMYたちの熱意はしっかりJINに届いたようだ。もちろん、着替えの90秒間も「隣のARMYと挨拶して仲よくなってね」という“ミッション”が課され、退屈する暇などない。
今回のスペシャル衣装とは、J-HOPEのソロアルバム『Jack in The Box』に登場したピエロ帽。JINは「昨日、事務所でミーティングしたんですけど、JUNG KOOKがその帽子をかぶってたんです」と微笑ましいエピソードを添え、ARMYを楽しませることも忘れない。そんなユニークな衣装で披露されたのは、誰もが笑顔になってしまう「Super Tuna」。しかも、そのタイミングでバックダンサーとしてJ-HOPEとJUNG KOOKがサプライズ登場! 一気に会場のボルテージは最高潮に達した。


J-HOPEは「僕も出るのが当たり前だと思って、JINさんに僕から提案しました」と明かし、JUNG KOOKも「アンコールコンサートをお祝いするためにきました」と微笑む。これまでも互いのソロコンサートに駆けつけ、活動を支え合ってきた彼ら。グループ活動が休止していたとしても、BTSの歩みが止まっていないと感じられるのは、その変わらぬ絆のおかげだろう。
むしろ、それぞれのソロ活動が互いに刺激となり、成長を後押ししてきたと言っていい。J-HOPEの「Killin' It Girl (Solo Version)」、JUNG KOOKの「Standing Next to You」と続いた迫真のステージに、BTSの再始動への期待がいっそう高まる。「ふたりともかっこよかったでしょ? 僕も披露しないとですね」と、JINも負けじとピアノを奏でながら「I Will Come to You」「The Truth Untold (feat. Steve Aoki)」を熱唱。ソロだからこそ見られた新たな一面に、成長を重ねた彼の姿が重なった。
一方で、水を掛け合いながら追いかけっこをしたり、JINがひざまずいて両手を広げると、ふたりがそれを真似して同じポーズを取って笑い合う一幕も。変わらないBTSらしさを体現するような瞬間であり、長男として率先して場を和ませるJINの存在に、観客もどこか安心した表情を浮かべていた。大人の色気やたしかな実力を身につけながらも、メンバーと過ごす時に見せる少年のような笑顔のギャップがたまらない。「IDOL」「So What」「My Universe」と続いたBTSメドレーに“7人が再び集うその日”への期待が胸いっぱいに広がった。























