ミセス 若井滉斗が“天性の魅力”と“磨いた実力”で突き進んだ28歳 存在感を発揮した1年を振り返る

 10月8日、Mrs. GREEN APPLEの若井滉斗(Gt)が29歳の誕生日を迎えた。

 今年7月8日にはデビュー10周年を迎え、4月の「クスシキ」から最新曲の「GOOD DAY」まで6カ月連続でのリリースなど、目覚ましい活躍を見せているMrs. GREEN APPLE。一方で、振り返ってみると、若井個人でも大きく存在感を発揮した1年だった。

 なかでも印象深いのが、昨年4月からレギュラー出演している音楽バラエティ番組『M:ZINE』(テレビ朝日系)だ。若井は番組で進行役を務め、アーティストとしての知識や経験を活かしながら、ゲストの魅力を引き出している。持ち前の明るさや親しみやすさを武器に、番組を訪れる多彩なアーティストと打ち解けていく様子は流石の一言。今年1月の放送で、「最新K-POPのヒミツ 弾丸取材ツアー」と題してHYBEの本社を訪れた際には、ENHYPENのJAYとギターセッションを繰り広げる場面もあった。

 そんな『M:ZINE』は番組の枠を飛び出し、9月にさいたまスーパーアリーナにて『M:ZINE LIVE』を初開催した。このライブも、若井の提案により実現したものだという。当日は、IMP.、NCT DREAM、THE BOYZ、BALLISTIK BOYZの4組のアーティストが集結し、各グループのステージのほか、『M:ZINE』らしいにぎやかな企画も複数行われた。グループ対抗のダンスバトルでは“DJ若井”に扮したり、放送でも人気のダンス企画「若井ダンスモンスターへの道」ではアーティストと見事なダンスコラボを成功させたりと、終始ステージを盛り上げていた若井。『M:ZINE』を通して、さまざまな姿を見せてくれている。

 直近では「ライラック」でのギタープレイが注目を浴びたように、ギタリストとしての評価も高まっている。昨年末には、Fenderの最新USA製シリーズ「American Ultra II Stratocaster」発売に伴うグローバルキャンペーン動画に参加。自身のギターとの出会いも語りながら、「American Ultra II Stratocaster」を弾きこなしていた。

ヒロト・ワカイをフィーチャーしたAmerican Ultra II Stratocasterの探求 | Ultra II | Fender

 そして、今年7月に発売された『ギター・マガジン』2025年8月号(リットーミュージック)では初の単独表紙を飾った。誌面のインタビューで、自身の音楽的ルーツも明かしながら、「ギターが好きで、良い曲をカッコ良いギターで表現したくて、そのためにひたすら弾き続けてきたら今にたどり着いたというところに尽きますね」と、Mrs. GREEN APPLEのリードギタリストとして活動してきた10年間を振り返っていた若井。ギターのアレンジは大森元貴(Vo/Gt)が作成したデモ音源を耳コピして考えているといい、「ケセラセラ」や「ライラック」では高度な演奏をやり遂げるために、指から血が出るまで練習を重ねたという。華麗なパフォーマンスの裏には、計り知れないほどの努力があったことが伝わってきた。

 同誌の対談で大森も、「ミセスにべつにギターいなくていいじゃんっていう楽曲が何1つないというのは誇るべきところだと思ってます」と語っている。Mrs. GREEN APPLEの多彩な楽曲は、若井のギターがあってこそだ。

 ギタリストとしてさらに実力を磨き、天性の魅力を発揮して活動のフィールドも広げた28歳。バンドとしても、個人としても、29歳の若井がどんな姿を見せてくれるのか楽しみだ。

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