GENERATIONS 数原龍友が大切にする「音楽はまだ自由」の感覚 ボーカルとして目指す“売れること”とは

数原龍友「音楽はまだ自由」の感覚

「メンバーにも『なに作ってんねん!』って言わせたら勝ち」

数原龍友

――今回の目標はズバリ「売れること!」とのことですが、龍友さんの中でのヒットの定義を教えてください。

数原:こっちが聞きたいくらいですよ(笑)。今って昔の曲が流行ったり、いきなり海外でバズったりとかがあるわけじゃないですか。だからヒットの定義って、昔みたいに何週連続オリコンチャート1位とかじゃなくなっているし、正直わからないんです。すごく意味を持たせて願いを込めて書いた歌詞が意外と届かなかったり、特に意味はないけど誰かを笑顔にしたいと思って作った楽曲が、もしかしたらSNSでドーンと跳ねるかもしれない。ただ、TikTokで何百万回再生されればヒット曲なのかと言われれば、僕はそうじゃないと思っています。僕たちがいなくなっても歌い続けてくれる人がいるような曲を残せたら、それは売れたと言えるんじゃないかな。

 まぁこの曲は歌い継いでもらいたいわけじゃないけど、毎年夏が来る度に聴いてもらえたら嬉しいし、今年の夏はこの曲を色んなところでいっぱい聴いたなと思ってもらえたら最高ですね。何百万回再生されるより、「この曲で夏が楽しくなった!」って言ってもらえる方が僕は嬉しいかな。

――なるほど。最初からTikTokでBGMとして使ってほしいという狙いもあるのかなとも思っていました。

数原:いや全然考えてなかったです。TikTokありきで楽曲を作る人もいると思いますけど、僕はそうじゃないので。これはもう音楽に対する価値観の違いみたいなことですよね。僕はそういうSNS施策は後付けで、まずは作りたいと思ったものとか、降りてくるものとか、クリエイティブな思いを優先して形にすることを大事にしています。SNSで流行ることだけを狙うなら、全く違うアプローチをしていると思いますね。

――リリックビデオはどんな仕上がりになりそうですか?

数原:わけわからんのができました。サーフボードに金髪のカツラを被せて、東京の名所とか色んなところをデートしてるっていう、傍から見たら気持ちの悪い撮影をずっと続けていましたからね。だからそんなにまじまじと見ないで欲しいかな(笑)。まぁでも音楽は聴いて見て楽しむ時代なので、リリックビデオを見て笑ってもらえたらそれが正解かなと。それが自分の表現なので。メンバーにも「なに作ってんねん!」って言わせたら勝ちだと思ってます。

――最後を締めくくるプレッシャーみたいなものは……。

数原:プレッシャーあったらこんな曲になってないですよ。

――さすがです(笑)。ちなみにリリックビデオをどんなものにするのかは、龍友さんが発信したんですか?

数原:自分のアイデアに監督がさらに色んな要素を乗せてくれて、よりユーモラスな色に仕上げようという感じで作っていった感じです。

ソロとしてもグループとしても、目標は「未来まで歌い継がれる楽曲を残しておくこと」

数原龍友

――7月23日には、ソロ名義のKAZとしてシングル『Buddy』をリリースされましたが、この音源は「Summer Vacation」と同時期に制作されたんですか?

数原:同じくらいの時期でした。だから心が追いつかないんですよ。あんなにぶっ飛んだ曲作りながら、愛情いっぱいの曲も書いて。

――『Buddy』というタイトルにはどんな思いがこもっているんでしょうか。

数原:まず、「Avocado feat. Airi Suzuki」は鈴木愛理ちゃんと一緒に歌った曲なんですが、これは元々1stアルバムの『STYLE』に入れたかった曲なんです。彼女の歌声をイメージして作った楽曲だったから絶対一緒に歌いたいくて温めておいて、今回改めてオファーしたところ快く受け入れてくださったんです。歌声をリスペクトしている愛理ちゃんと自分が一緒に歌う。つまりBuddyですよね。そして、「T&W」は僕の愛犬である殿と若というリアルなBuddyに捧げる曲。その2曲が詰まった音源なので『Buddy』というタイトルがぴったりだなと。ジャケットも今回自分でデザインしました。

――こちらの音源にも上條さんが参加されていますよね。

数原:そうですね。「T&W」には殿と若の実際の声も入っているんですが、頌さんのスタジオで二人を追いかけ回して声を録ったりして、すごく楽しかったですね。「Avocado feat. Airi Suzuki」のレコーディングにも立ち会わせてもらったんですが、メジャーシーンで活躍してる方で、あそこまで表現力や歌唱力がある方ってなかなかいないので、かなり刺激をもらえました。曲自体難しいんですが、しっかり練習してきてくれたことがわかる瞬間がたくさんありましたね。ご本人は絶対に言いたくないと思いますけど、そういった抜かりない姿勢が、あれだけ多くの人の心を動かして支持される理由なんだろうなと。実際にお会いして一緒に歌ってみて、その答え合わせができましたね。本当に素敵な方でした。

――今後、特に力を入れていきたい個人活動となると、やはりソロアーティストとしての活動ですか?

数原:そうですね。ソロの活動では自分の頭や心の中にあるものを、音楽というフィルターを通してどんどん表現していって、自分がいなくなってからも歌い継がれる音楽を生み出すということが最終目標ですかね。

数原龍友

――GENERATIONSには、今後どんな期待をしてほしいですか?

数原:今回の『PRODUCE 6IX COLORS』を通して、まだまだ自分たちにはできることがあるんだなと感じました。枠にはまらず、凝り固まらず、色々なことに挑戦し続けるというのがGENERATIONSらしさだと思いますし、グループでも未来まで歌い継がれる楽曲を残しておくことを目標に頑張りたいです。それが国民的というものなのか、売れるということなのかはわからないですが、そういう思いはソロとしてもグループとしても抱いています。

――9月からはアリーナツアー『GENERATIONS LIVE TOUR 2025 "6IX SENSE"』が開催となりますが、どんなツアーになりそうですか?

数原:このプロジェクトを経てのライブというのは初めての試みなので、メンバーとライブの話をするのもすごく面白いです。今までのライブとは全然違うものになると感じています。“新生GENERATIONS”として初めて回った去年のツアーから、さらにステップアップしている姿を楽しんでいただけると思うので、期待していてほしいですね。

GENERATIONS「Summer Vacation」

■RELEASE INFORMATION
GENERATIONS「Summer Vacation」
2025年7月7日(月)配信
Streaming & DL: https://generations.lnk.to/summervacation
Lyric Video:https://youtu.be/q0WrFNwoqkg?si=SnixZAQcONZUD6NF

KAZ(GENERATIONS/数原龍友)NEW SINGLE「Buddy」
2025年7月23日(水)発売
https://avex.lnk.to/pkg_buddy

■LIVE INFORMATION
『GENERATIONS LIVE TOUR 2025 "6IX SENSE"』
10月11日(土) 宮城 セキスイハイムスーパーアリーナ
10月18日(土) 静岡 エコパアリーナ
10月19日(日) 静岡 エコパアリーナ
10月28日(火) 大阪 大阪城ホール SOLD OUT
10月29日(水) 大阪 大阪城ホール SOLD OUT
11月15日(土) 三重 三重県営サンアリーナ SOLD OUT
11月16日(日) 三重 三重県営サンアリーナ
12月6日(土) 福井 サンドーム福井
12月7日(日) 福井 サンドーム福井
12月17日(水) 千葉 ららアリーナ 東京ベイ
12月18日(木) 千葉 ららアリーナ 東京ベイ
https://www.ldh-liveschedule.jp/sys/tour/33700/

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる