NEXZ、次の時代を切り拓いていくという覚悟 初の日本武道館公演で示す7人とファンとの絆

 NEXZが、7月18日・19日に日本武道館にて初の単独公演を開催した。本公演は、現在開催中のNEXZ史上初となる全国ツアー『NEXZ LIVE TOUR 2025 “One Bite”』の東京公演かつツアー後半戦の幕開けに当たる重要な2日間となった。本稿では、2日目にあたる19日の模様をお届けする。

 開演を告げる映像は、無人の地下鉄が走る不穏なシーンから始まる。突如としてメンバーが登場して鎖を断ち切り、ガラスを打ち破る衝撃的なカットに場内の緊張感が高まる。その直後、YUが口ずさむラップに合わせて暗転し、赤いレーザーの中に白衣装の7人が姿を現す。「Simmer (Japanese Ver.)」「HARD」と立て続けに披露し、序盤からフルスロットルで観客の熱を引き上げた。TOMOYAが事前の囲み取材で語っていたように、後半戦のセットリストは16日発売のJapan 2nd EP『One Bite』の収録曲をメインに一新されており、冒頭からダンスブレイクを挟みつつ、新たな構成で観客を惹きつけていく。

 印象的だったのは、映像演出とステージがシームレスに連動する没入感の強さである。VCRで全員が“ひと噛み”するシーンでは、ステージ上の赤レーザーと映像の中の演出がリンクし、観客はまるで物語の中に入り込んだかのような錯覚を覚える。「抑圧された日常に“One Bite”(=ひとカマし)」するというEPのコンセプトが、視覚的にも明確に伝わってくる瞬間だった。

 序盤のMCではこの日のライブビューイングや生配信に触れ、「映画館で観ているYUさん、HARUさん!」「おうちで観ているSE GEONさん!」と、YUKIが中継を繋ぐていで呼びかける寸劇もあり、ステージ上の軽妙なやりとりに会場から笑いが漏れる場面も。中盤にかけては、SEITAが「ここにいるNEX2Yに僕たちのすべてをお見せしていきます!」と語りかけ、「Because of you (Japanese Ver.)」「Slo-mo」「Run With Me」など、表現力の高さが際立つパフォーマンスを連続で披露。Stray KidsのHANが作詞に参加した「Run With Me」では、楽曲のドラマティックな展開に呼応するように、7人の表現力と感情が舞台を支配した。

 全国ツアー地方公演の思い出に触れたMCでは、仙台での牛タン体験について触れる場面も。SEITA以外のメンバーは初めての仙台だったこともあり、初の本場の牛タンを食べる感動や驚き、楽しさをメンバーと共有できたことが印象に残ったそうだ。また、YUは、「どうすればNEX2Yが楽しめるかを考えながら準備してきた時間がとても楽しかった」とツアーの裏側を振り返った。

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