大西風雅、岡﨑彪太郎、SpeciaL……それぞれの強みが光る唯一無二のステージ 総勢27名で魅せた夏の合同公演

 関西ジュニアの大西風雅と岡﨑彪太郎、ジュニアユニットのSpeciaL、そしてジュニアとして活躍するメンバーの総勢27人がKanadevia Hallにて『大西風雅&岡﨑彪太郎 Summer SpeciaL Concert 2025』を開催。これまでLil かんさいのメンバーとして共に活動してきた大西と岡﨑、そしてグループとしてのコンサートは約2年半ぶりとなるSpeciaLを中心に、東西のジュニアがお互いに協力し合って作り上げるコンサートとなった。本稿では7月26日の公演の様子をレポートする。

大西風雅

 スラップベースのイントロと共に紗幕が開くとゴンドラに釣られた大西と岡﨑が客席を優しく見下ろし、1曲目に歌うのは「人生遊戯」(timelesz)。ラップからフェイクまで歌いこなし、1曲目から今回の公演が楽しみだったのだという2人の気持ちが伝わってくるようなものになっていた。ジュニアと共に「MU‐CHU‐DE 恋してる」(Kis-My-Ft2)、「へそ曲がり」(SUPER EIGHT)と続け、フレッシュなパフォーマンスで観客を楽しませる。SpeciaLのオリジナル曲「センセーション」は彼ららしい上品な雰囲気を纏っており、その後岡﨑の「Share Love」(玉森裕太)へと繋げる。ジュニアで歌い継がれる名曲「Vanilla」(A.B.C-Z)では大西、SpeciaL、渡辺惟良、上原剣心も合流し椅子を使って大人の色気で魅了する。大西が1人で歌う形で披露した「はだかんぼー」(山下智久)はSpeciaLもダンスで参加し、観客にコールアンドレスポンスを求め、大人っぽい雰囲気ではありながら一体感のあるパフォーマンスを披露した。渡辺、上原らが披露した「Beating Hearts」(King & Prince)もフレッシュなメンバーながら、クールな雰囲気で今回の成長をファンにアピールする。ジュニア楽曲「すたーと」ではさらに年少のメンバーが集まり、客席からは思わず「かわいい」と噛み締めるような声が聞こえてくる。

岡﨑彪太郎

 続いて、「罪と夏」(SUPER EIGHT)、「Soda Pop Love」(なにわ男子)、「真剣SUNSHINE」(Hey! Say! JUMP)とサマーチューンを立て続けに披露するパートではメンバーが客席に降りたち、よりファンと近い距離で共に夏の思い出の一幕を作り上げる。メンバーがステージに戻り、流れて来たのは「バィバィDuバィ〜See you again〜」(timelesz)のイントロ。岡﨑がAメロを熱唱しようとして思わず大西が止めに入るという小芝居も繰り広げられ、メンバー全員で夏らしいステージを演出する。

 MCでは先に大西と岡﨑が残りここまでの感想を話す。大西は「キャーキャー言われるの気持ちいい!」と話し、ライブが充実している様子を見せる。オープニング衣装は新衣装であることも明かし、「俺の好きなもの全部詰め込んで、参考資料とかを渡したりして衣装さんに作ってもらって」とこだわりを語る。岡﨑も「足長く見えるようにしてくださいって」とコメントすると「東京の人ら大きいからね」(大西)「足長いしみんなスタイルいいからさ」(岡﨑)と笑いを誘う。SpeciaLもMCに登場すると、4人がそれぞれコールアンドレスポンスを用いた自己紹介で場を沸かす。岡﨑はこの挨拶を初めて見たようで、驚きの表情を見せると、岡﨑も同じような自己紹介を披露することに。そこで、小島健(Aぇ! group)が作ったという“存在しない岡﨑彪太郎の自己紹介”というギャグを披露。ここで岡﨑が披露したことで“存在しない”自己紹介ではなくなるところがポイント。大西はそういうギャグは持っていないとして、可愛らしいポーズをカメラに向かって披露してみせ、客席を沸かせていた。

SpeciaL

 ここからはSpeciaLのコーナーが進む。「恋を知らない君へ」(NEWS)を4人で披露すると、それぞれの特技にフォーカスする形でステージが進む。中村浩大がタップダンスを交えて踊るのは「夢のHollywood」(Travis Japan)。林蓮音はローラースケートを履いて「運命Girl」(Kis-My-Ft2)を披露。ステッキを片手に和田優希が「Moon Lover」(King & Prince)をパフォーマンスし、2024年の『Endless SHOCK』にも出演した松尾龍は劇中歌としても知られる「SOLITARY」(堂本光一)を本家通りジャケットを羽織って踊る。「スワンソング」(DOMOTO)、「Grandeur」(Snow Man)は4人だけで完成度の高いパフォーマンスで魅了した。

 ステージに白いグランドピアノが設置され、岡﨑がピアノを弾き語る形で歌うのは「虹」(二宮和也)。しっとり歌い上げるのをファンはじっくりと噛み締めるように見入っていた。「きみいろ」(永瀬廉)は舞台セットを用いて、一緒にデートをしているような空間を演出。内田煌音・ 西巻染・宮部聡太がここまでの感想を話す。そうして始まるのは「キミアトラクション」(Hey! Say! JUMP)。〈君はNo.1!!〉と次々メンバーが歌い繋ぐ。大西、松尾、中村ら出演者が重なり合う形で曲がスタートする「キ・ス・ウ・マ・イ ~KISS YOUR MIND~」(Kis-My-Ft2)ではキュートなステージでファンのハートを射止めていく。続く「WANT!!」は大西・岡﨑にとって直属の先輩にあたるAぇ! groupの楽曲。SpeciaLと共に披露し、ファンにとっては感慨深い時間となった。

 続いてダンストラックではSpeciaLがジュニアメンバーと洗練されたダンスを披露し、今までのキュートな雰囲気を一気に変える。ステージの両サイドに登場した大西・岡﨑は「FIRE!!」(北山宏光・藤ヶ谷太輔)、「PUSH」(WEST.)と続け、2人ならではの世界観に一気に引き込む。クールな雰囲気で魅了したかと思えば「がむしゃら行進曲」(SUPER EIGHT)、「君からのYELL」(関西ジュニア)で明るい雰囲気に切り替え、この公演の楽しい思い出を作り上げる。

 最後の挨拶で、一面黄色のペンライトで灯された会場を見渡して岡﨑は「『君からのYELL』とか、関西の曲だけど東京の子たちも盛り上がってくれたり、今回のセットリストは僕たちのわがままをいっぱい実現していただいて。何より開催できたのはみなさんが来てくれたからで、本当にこんなにいっぱいの人が僕たちを観に来てくれるんだと思うと、1曲目からほんまにうるっときちゃって。すごいうれしいです」と東西のジュニアが混合している今回の公演までサポートしてきたメンバーやスタッフ、そしてここまで足を運んできたファンへの感謝を話す。大西は満足げな表情で「めっちゃ盛り上がって、こんなにいいライブがあるんだって、めっちゃうれしく思っています。『君からのYELL』がマジで俺からのお客さんに対する気持ちっていうか。ほんまにいつもありがとうって思ってます」と語る。挨拶を終えると「ありがとう」(SMAP)を披露し、温かい雰囲気でステージを後にした。つづくアンコールでは「バンバンッ!!」でパッと明るく公演を終え、ひと夏の思い出に幕を閉じた。

 関西ジュニアとして活動し、キュートでクールなステージからコントまでこなしていた大西・岡﨑と、舞台を中心に活動し、トラディショナルで上品なパフォーマンスが得意なSpeciaL、そして今色々な場面で経験を積んでいる最中でフレッシュな輝き溢れるジュニア。それぞれ異なるカラーを持つ彼らが一緒に公演を作り上げていく中で、どんどんお互いの距離が近くなり、良い部分を吸収し合っていることがよくわかる公演となった。ジュニアの公演は再び同じメンバーで行うことはあまりないので、この27人でのステージも次がある保証はない。それでもそれぞれがこの夏の経験を糧にこれからも進んでいく様子が目に浮かぶような公演になっていた。

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