YUMEKIがオーディション番組候補生/トレーナーの両方を経験して見えてきた、夢を叶えるために必要なこと

YUMEKI、夢を掴み取る挑戦の根源

 日本中が熱中したオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』(以下、『日プ女子』)にてダンストレーナーとして注目を集めたYUMEKI。放送当時まだ23歳という若さで、すでにダンサー/振付師として世界を舞台に活躍してきたキャリアを持ち、そんな彼だからこその候補生への愛のある厳しい指導で一躍時の人となった。“オーディション番組の厳しいダンストレーナー”というようなイメージも強いYUMEKIだが、実は彼自身も候補生としてオーディション番組に出演していた経験を持つ。

 リアルサウンドでは、『日プ女子』以降も多くのオーディション番組が放送されている現在において、視聴者が与える影響に参加者/トレーナーの両方の立場から直面したYUMEKIにインタビューを行った。そこには、候補生が夢を掴む様子を目の当たりにした視聴者自身が夢を叶えるためのヒントも垣間見えた。(取材は2025年4月)

オーディション番組特有の“見られること”のストレス

 YUMEKIは著書『ONE DANCE─世界で夢を叶える生き方─』(新潮社)で、韓国で放送されたサバイバル番組『STREET MAN FIGHTER』(Mnet)での出演経験を「人生で一番の挫折」と語っている。著書の中には、過酷なスケジュールの中で強いプレッシャーを受けながら踊り続ける体力的な厳しさについて多く書かれているが、それ以外にもYUMEKIを追い詰めるものがあった。

「どこにでもカメラがあって、ちょっとしたことだとしても全部見られている意識があり、そのストレスはありました。いつ、どんな時でも息抜きができないというか。いつもの自分の行動ではなく、睡眠の時間もなかなかとれない環境で競い合わないといけないという余裕のない中での姿が常に見られているので、その見られている意識がさらに余裕をなくしていきますよね」

 多くのオーディション番組では最終メンバーが決まるまでに何度もステージパフォーマンスを披露するが、番組ではパフォーマンスそのものだけでなく、ステージを作り上げる過程も放送される。そこで見えてくるキャラクターに視聴者は共感し応援する動機にもなっているが、候補生にとっては“常に見られている”という意識が与える負担も少なくないようだ。

 そのような状況をYUMEKIはどのように乗り越えたのだろうか。YUMEKIは、「自分のやりたいこと、好きなことをたくさんの人に発信するんだという想いで番組に参加したので、その一心で乗り越えました」と力強く語る。

視聴者の声とどう向き合うのか――「視聴者の方にどう思われても僕自身は変わらない」

 “見られている”のは候補生だけではない。『日プ女子』でダンストレーナーとして参加したYUMEKIは、候補生への厳しい指導が話題になった。しかし、YUMEKIに取材をしていると高いプロ意識を感じながらも気さくな性格をしていることがよくわかる。実際のYUMEKIと視聴者が作り上げる“YUMEKI像”のギャップ。それについて本人は、「反響が大きい分、最初は受け入れられない部分ももちろんありました」と振り返る。しかし、番組が進むにつれ、「視聴者の方が求めるものと自分自身は別物だと割り切って考えることができて、段々慣れていきましたね。むしろ、SNSでたくさんの人が僕の話題を出してくれて嬉しかったです」「番組の中でどう映ったとしても、本当の自分の気持ちは自分自身が理解しています。だからこそ、視聴者の方にどう思われても僕自身は変わらないんだと考えられるようになった」と話す。

YUMEKI ダンストレーナー就任決定 #PRODUCE101JPTHEGIRLS

 そうして視聴者の声を受け入れられるようになっていったというYUMEKI。しかし、候補生については「オーディション番組は慣れない環境下で、いつ自分が脱落するのかわからないという環境でのパフォーマンスになります。精神的にも追い詰められている状況だと、視聴者の声は候補生のパフォーマンスにもすごく影響されると思います」と『日プ女子』を振り返る。一方で、「『頑張ってね』というような応援も、すごく力になると思います。ちょっとした言葉だとしても、僕自身も応援してもらえるだけでパワーをもらえます」とも語ってくれた。

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