6月6日、Billboard JAPANが2025年上半期チャートを発表した（※1）。本稿では、同チャートで結果を残した新進気鋭のアーティストをピックアップしながら、2025年上半期の音楽シーンを振り返っていきたい。

　まずは、2025年上半期チャートで史上初の主要部門3冠を達成したMrs. GREEN APPLE。総合ソングチャート「JAPAN Hot 100」で「ライラック」、総合アルバムチャート「Hot Albums」で『ANTENNA』がそれぞれ首位を獲得し、先述の2つのチャートのポイントを合算してアーティスト単位で集計したトップアーティストチャート「Artist 100」でも1位に輝いた。また、「JAPAN Hot 100」では3位に「ビターバカンス」、4位に「ケセラセラ」、5位に「ダーリン」がチャートインし、トップ5に同一アーティストの楽曲が4曲チャートインする初の快挙を達成。ストリーミングソングチャート「Streaming Songs」でもMrs. GREEN APPLEの楽曲がトップ10のうち7曲を占めており、各チャートで圧倒的な存在感を示している。バンドは今年デビュー10周年を迎え、7月8日にはベストアルバム『10』のリリースも控えている。下半期もMrs. GREEN APPLEの活躍に期待したい。

　「Artist 100」で4位にチャートインした米津玄師は、今年1月に「Plazma」「BOW AND ARROW」と立て続けに新曲を発表。ダウンロードソングチャート「Download Songs」では「Plazma」が首位に輝き、「BOW AND ARROW」も4位にチャートインを果たした。2曲はどちらもTVアニメのタイアップで、総合アニメソングチャート「Hot Animation」のほか、急上昇ソングチャート「JAPAN Hot Shot Songs」でもそれぞれトップ10内にチャートイン。また、「Hot Albums」では昨年リリースの『LOST CORNER』が9位を獲得し、新譜／旧譜を問わず米津の作品が多くの人に聴かれていることが窺える。