JO1 佐藤景瑚ソロ楽曲の中毒性の高さはファンを超えてーーKEIGO「BANANA」バイラル首位獲得

Viral Chart Focus

 Spotifyの「Daily Viral Songs(Japan)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top Songs」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたランキング。同チャートの5月21日付のTOP10は以下の通り(※1)。

1位:KEIGO「BANANA」
2位:SixTONES「SixTONES is comming」
3位:Travis Japan「Would You Like One?」
4位:Betty Boy「CHARAI」
5位:Studio April「赤春歌」
6位:KinKi Kids「愛のかたまり」
7位:中島健人「MONTAGE」
8位:モリー&サイレント・アディ&スキリベン&シェンシーア「Shake It To The Max (Fly) (Remix)」
9位:Vingo「Tokaido Line」
10位:BE:FIRST「夢中」

 今回は、5月21日付のデイリーバイラルチャートで初登場1位を獲得した、KEIGO「BANANA」にスポットを当てる。KEIGOは、グローバルボーイズグループ・JO1のメンバー 佐藤景瑚のソロ名義だ。本曲はJO1のYouTube企画「PLANJ」で公開されてきた楽曲のうちの1曲。「PLANJ」は、JO1メンバーが個々のスキルアップを図り、それをグループに還元することを目標に2023年8月に始動したYouTube企画だ。企画がスタートした際は、カバー曲の歌唱などが中心だったが、回数を重ねていく中で、各メンバーが作詞作曲や映像制作などのクリエイティブに携わる回も増えていき、プロジェクトを通じてそれぞれの個性を表現するようになった。「PLANJ」という企画の中で、JO1のメンバーはクリエイターとしての武者修行をしてきたわけである。

[𝐏𝐋𝐀𝐍𝐉] ORIGINAL:'BANANA' – KEIGO

 その結果、5月5日に佐藤によるソロ楽曲「BANANA」のデジタル配信がスタートした。これまで“バナナ好き”を公言してきた佐藤。今年1月27日にYouTubeでMVが公開されたこの楽曲は、佐藤自身が作詞作曲に参加した初のオリジナルソングである。MVでは佐藤が自身の好きな映画に登場する様々なヒーローに扮し、バナナを手に名シーンを再現。どのシーンにもバナナが登場するというユーモア満載のMVだが、佐藤は表情管理まで振り切って演じており、笑うよりも見入ってしまうほどのクオリティに仕上がっている。

 このMVが公開直後からSNSを中心に話題を呼び、4月18日には佐藤が“Dole バナ活サポーター バナナ番長”に就任することが発表された。このコラボでは、全国のスーパーマーケットなどのバナナ売り場に設置した電子サイネージで「BANANA」のMVを配信しているほか、Doleバナナの人気商品「Doleスウィーティオバナナ」と「Dole極撰バナナ」をイメージした異なる表情をみせる佐藤の店頭ビジュアルを製作。全国のバナナ売り場で順次公開されたことに加え、5月下旬には東京・渋谷で屋外広告、大阪・難波で壁面広告、スーパーでの“バナナ番長”のトレカプレゼントなど大規模なキャンペーンに発展。デジタルとリアルを融合させたユニークなこのキャンペーンで、これまでJO1を知らなかった層にまでも“バナナ番長”というキャラクターと楽曲がリーチし、デイリーバイラルチャート初登場1位というチャートアクションに繋がったのだと考察する。さらに首位でチャートインして以降、4日間にわたり1位をキープし独走状態に入っているのも、認知を拡大した証拠と言えるだろう。

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