神宮寺勇太が“声”で拓いた新たな仕事 平野紫耀のハスキーボイス、岸優太のギャップ……3人それぞれの魅力
同じく“声”にフォーカスしてみると、グループ内で最も特徴的な声として挙げられるのは平野紫耀ではないだろうか。聞いてすぐに彼だとわかる、独特のハスキーボイスの持ち主である平野。以前放送された『めざましテレビ』(フジテレビ系)でのインタビューで「自身を象徴するもの」を問われた際には、「ハスキーっていろいろな人に言われるので」「声をアイコニック(象徴)にできたら嬉しいなと思います」と答えていたこともあった。
個性的な平野の声はNumber_iの楽曲でも活かされており、特に低音域でのラップは、時にリリックにおける挑発的なイメージを高めるのに一役買っている。一方で、ソロ曲「透明になりたい」などの浮遊感のある楽曲や繊細なバラードなど、作品によってその声質から儚さを演出できるのも、彼の魅力だ。
岸優太は、話す際と歌唱時とでギャップがある印象だ。普段の岸は、どちらかといえば高めのトーンで明るく親しみやすいように話すイメージが強く、持ち前の愛されキャラクターぶりも感じさせる。
一方、歌唱においては低音から高音まで自在に操り、幅広い声を聴かせてくれるのだ。柔らかかったり、力強かったり、少しクセのある歌い方だったり、曲やフレーズに合わせて声色を使い分ける様子に、一体いくつの引き出しがあるのかと驚かされる。どんな楽曲にも馴染み、かつインパクトを放つ岸の声が、Number_iの楽曲を彩り豊かなものにしていることは間違いないだろう。
こうして考えてみると、3人それぞれの異なる声が、楽曲でも活きている。“声”は各々が生まれ持った大切なもの。三者三様の声の魅力もまた、Number_iの強みのひとつかもしれない。