『VICTERA PETA』が“次のJ-POP”を掲げる意味 メジャーレーベルとして熱狂的なシーンを捉える大切さ

“日本で一番盛り上がってる音楽”こそが新しいJ-POP
――“次のJ-POP”というテーマも挙がりましたけど、今回の出演アーティストのブッキングのこだわりは?
篠塚:“J-POPと何かの融合”を意識している人たちを呼びました。(sic)boyもSATOHもlil soft tennisも、ジャンルの融合をしていますよね。
levi:そんな感じはするね。今って、コロナ禍が一旦落ち着いたこともあって、みんなが違う音楽をやり始めてる時期。だからジャンルが流動してるし。
篠塚:当日は、そういったそれぞれのアーティストのルーツも感じてもらえるといいですね。
――Tohjiがアリーナでワンマンを成功させたのが象徴的ですけど、コロナ禍で生まれたオルタナティブヒップホップやハイパーポップの波が、この1年くらいで実を結んでいる感じがしますよね。
levi:Tohjiはやっぱりカリスマなんですよ! でっかいステージが本当に似合うなと思う。Tohjiのステージは、作り上げてきたものが全部そこにあって、本当に素敵だった。

――『TOKIO SHAMAN』をやっていた釈迦坊主やTohjiがまさにそうですけど、規模を大きくしていきたいという気持ちと、むやみに消費はされたくないという気持ちの両方を持っていたからこそ、純度の高い表現活動を続けられてきて。それが少しずつ大きくなってきたタイミングだと思うんです。でもそこで、メジャーレーベルのスタッフが文脈を汲まずにただ大きいイベントをやりますっていう流れになると、積み上げてきたものが台無しになってしまうんですが、今日話を聞いていて、篠塚さんやleviさんみたいなちゃんと愛のある人たちが携わってくれてよかったなと思いました。
篠塚:そうやって積み上げてきたアーティストたちが、次のJ-POPになる可能性もあるなって思うし……というか、もうすでにそうなってるかもしれないですよね。もう“ヒップホップ”では括れないですし。
――PAS TASTAとかは、本人たちが自らJ-POPだと言ってますからね。
篠塚:J-POPの定義って時代とともに変わってきたじゃないですか。今は、“日本で一番盛り上がってる音楽”がJ-POPなのかなと思っていて。サウンド的な括りがさらに広くなっていますし、許容範囲が広がったということなんでしょうね。だから『VICTERA』に出ているアーティストもJ-POPと呼ばれるものになるんじゃないかと思います。
――STARKIDSはJ-POPだと言われても違和感はないですか?
levi:ないです。今、“日本で一番盛り上がってる音楽”という話が出たけど、括りっていうのは盛り上がった後からついてくるものじゃないですか。盛り上がってるところに後から「J-POPだね」と言われたら、それは嬉しいですよ。STARKIDSなんてアメリカから日本に来ているメンバーも多いので、そこでJ-POPと認められるのであればなおさら。だって、僕らは「日本って最高だぜ!」と言って曲を作り始めたから(笑)。
――しかも最近、J-POPが海外で聴かれている流れもあるじゃないですか。STARKIDSも海外リスナーが多いですよね。
levi:ありがたいことに海外リスナーは多いです。やっぱり、海外では「東京」「日本」っていうブランドは強いんですよ。
篠塚:いわゆる“TOKYOサウンド”みたいなものってすごく人気ですよね。YOASOBIはTOKYOサウンドと言えると思うし、STARKIDSの音楽もそれを具現化してると思う。

――グローバルに開かれたものでありつつ、ハイパーポップやTOKYOサウンドのようなものを含む懐の深さもあるという、J-POPはそういう巨大な括りになってきているということですね。こうやって話していると、『VICTERA』が“次のJ-POP”を掲げているのも納得がいきます。
篠塚:ハイパーポップやヒップホップのイベントって、お客さんがみんなスマホで動画を撮ってるじゃないですか。でも前回、Mega Shinnosukeさんが「一回撮るのをやめて」と言ったんですよ。その時に私は一瞬、J-POPを感じたんです。クラブイベントのお客さんに対して新しい価値観が提示された。第二回でも新しいものが見られるんじゃないかなと思いますし、僕自身もそれに期待しています……というプレッシャーをleviくんにもかけておきます(笑)。
levi:(笑)。LIQUIDROOMでしょ、最高の会場だよね。ライブの観方って、全部が正解だと思うんですよ。動画撮るのも正解だし、踊りまくるのも正解だし、後ろから静かに観るのも正解だし。それが全部できるのがLIQUIDROOMだと思う。だから前回来た人も、初めての人も、みんなにとって楽しめるものになるはずです。
――次のJ-POPの可能性を知りたい人は、足を運んでみましょうということですね。
篠塚:はい、お待ちしてます。そして『VICTERA』に出ている人たちが、次のJ-POPになってほしいですね。
■イベント情報
『VICTERA PETA』
日程:2025年3月19日(水)
場所:LIQUIDROOM
時間:OPEN 17:00/START 18:00/CLOSE 22:00
主催・企画制作:ビクターエンタテインメント株式会社
協賛:KLEW
出演アーティスト:(sic)boy、STARKIDS、Gokou Kuyt、lilbesh ramko、phritz、tovgo、lil soft tennis、SATOH、kegøn、AssToro
<チケット料金>
前売:¥5,000(税込)
Tシャツ付き前売:¥7,800(税込)
※Tシャツ付き前売チケットは数量限定販売(なくなり次第販売終了)
当日:¥6,000(税込)
<チケット一般販売中>
イープラス:https://eplus.jp/victera-peta/
チケットぴあ:https://w.pia.jp/t/victera-peta/
ローソンチケット:https://l-tike.com/search/?lcd=92027
※予定枚数に達し次第販売を終了。
※ドリンク代別途必要、小学生以上はチケットが必要、未就学児童は入場不可。
※途中入退場可。
※出演者変更による払い戻しは一切受付不可。
※本公演は「atone」による後払いシステムを採用、通常の支払い方法のほかにチケットぴあにて以下システムを利用可能。
https://t.pia.jp/guide/atobarai.jsp
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