Mrs. GREEN APPLE、藤井 風、米津玄師……『2024年年間の売上動向』で存在感を放ったアーティスト
アーティスト別オーディオ売上金額のランキング(※3)で注目したいのは、アイドルやダンス&ボーカルグループが席巻するなかで第8位にランクインした米津玄師。米津が2024年8月にリリースしたアルバム『LOST CORNER』は、通常盤に加え、3種類の初回限定盤の全4形態で展開。そのなかのひとつである“がらくた盤”は、クリア仕様のオブジェケースにロゴデザインが刻印されたリング、ネームプレートや“がらくたくん”と名付けられたブリキのロボットなど、手元に残したいと思わせてくれるようなパッケージに仕上がっている。2023年開催のライブの模様が収録されたBlu-rayが付属する“映像盤”は、ブリキケース入り。通常盤の初回プレス分はタイトルロゴが一面に施された袋カバーに収められており、どの形態も趣向を凝らしたパッケージングが取り入れられていて、米津のフィジカルCDへのこだわりが感じ取れる。こうした米津の思いがランキングの結果に結びついたのかもしれない。
ストリーミングサービスの隆盛などの要因によって、フィジカル音楽ソフトの売上が減少していることは自明である。実際に、筆者が懇意にしていたCDショップの敷地面積も小さくなった。しかし、アーティストの工夫や思い、アナログレコードならではの味わいなどはフィジカル作品でこそ感じられるものだ。パッケージだからこその発見を探してみてほしい。
※1:https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/146095/2
※2:https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/146551/2
※3:https://www.billboard-japan.com/d_news/detail/146740/2