稲垣吾郎と草彅剛と香取慎吾、YouTuberコラボで見せる好感度の高さは“感謝の数”にある? 再発見する魅力
素が伝わるYouTubeだからこそ、再確認される3人の魅力
彼らのコラボ動画の撮影現場を見ていると、「はじめまして」のタイミングでまず彼らから距離を近づけていくのがわかる。緊張している相手に両手で握手を求めたり、コラボを喜んでくれる相手にハグで応えたり。何度も試行錯誤して恐縮する相手に「友情が芽生えた」なんて言葉を投げかけてくれるのも、あるいはあえて「イラッとした」なんて本音を吐露してくれることも、また心の距離が近づいたように感じられる。
そんな3人を見ていると“好感度”というのは、誰に対しても感じよくすることだけでは生まれないのだと気づかされる。相手を敬いながら、正直な言葉で話すこと。そして、一緒によりいいものを作ろうという熱意が感じられること。その相手のチャンネル登録者数が数百万人だろうと、数百人だろうと、関係なく全力で取り組む謙虚さがあること……。そうした内面に染み付いている表現者としての芯の部分が、YouTubeというメディアでは視聴者に筒抜けになってしまう。だからこそ、3人とYouTuberのコラボ企画は微笑ましいのだろう。
個人的には、#60のオンエア時にチャンネル登録者数627人と伝えられていた「オットリーちゃんねる」で、ものまね芸人のオットリー春日と草彅が“クルちゃん”のお題で盛り上がった“テンションアゲアゲ対決”が、「これぞYouTube!」といった内容で思わずニヤけてしまった。また、オムライス作りで「人生が変わった」という稲垣が、いつかどこかでその磨き上げた腕前を披露してくれないかとも思う。そして、多くの才能を自身の作品に取り入れていく香取が、ASMRというジャンルに初めて触れたことで、新たなインスピレーションを得たのではないかと期待せずにはいられない。
新たな世界を切り拓いているYouTuberたちとのコラボは、まさに「新しい地図を広げていく」という3人のスタンスとマッチした企画。今後もぜひとも定期的に開催して、3人の知見が広がっていくこと。そして、同時に彼らの魅力が幅広い視聴者に伝わっていくことを願っている。