宮野真守、自らの手で探る“宮野真守の可能性” 底知れないポテンシャルと想像を超えるエンタメ精神

しかし、正統派にかっこいいだけが宮野真守ではない。中盤には、ドキュメンタリー番組を模した『ノンフィクショニング』なる映像が流れ、ライブの衣装に悩む宮野に密着。ほぼコントのような展開の果てに、ロバート・秋山竜次扮するトータルファッションアドバイザーのYOKO FUCHIGAMIが映像コメントで登場した時には会場に大爆笑が生まれていた。そして、「宮野真守の出した答えとは?」という言葉とともに登場した宮野は、パリ・コレクションのコレクションラインと言っても過言ではない前衛的なスタイリングに変身! 普通には絶対に着こなせない、かつライブの衣装としても超変化球なデザインに、彼の底知れないポテンシャルとエンタメ精神をまざまざと感じた。
![宮野真守(撮影=山内洋枝[PROGRESS-M]/山下深礼[PROGRESS-M])](/wp-content/uploads/2025/02/20250212-mamoru-miyano-04.jpg)
そのなかで、初披露の新曲「繭」でさらにサプライズを畳みかける。続く「DISCOTIQUE09」は2010年リリースの懐かしい楽曲だが、レトロフューチャーなサウンドがこの衣装にぴったりだ。日本舞踊の裾さばきにも見える振付けも優雅で、「DRESSING!」というテーマならではの空間を作り上げた。
![宮野真守(撮影=山内洋枝[PROGRESS-M]/山下深礼[PROGRESS-M])](/wp-content/uploads/2025/02/20250212-mamoru-miyano-05.jpg)
しかもこの衣装、パーツを外していくことでどんどんトランスフォームする仕様。後半にかけてヒートアップすると同時に身軽になっていき、「DREAM FIGHTER」のコール&レスポンスで盛り上がる頃にはシンプルな黒シャツ姿に変貌していた。宮野自身も自然体な笑顔が増え、文字通り装飾を脱いで生身になっていくような変化が面白い。会場の全員を巻き込んで楽しませたあと、本編ラストナンバーの前に今回のライブへの想いをこう語った。
![宮野真守(撮影=山内洋枝[PROGRESS-M]/山下深礼[PROGRESS-M])](/wp-content/uploads/2025/02/20250212-mamoru-miyano-06.jpg)
「今回のライブは、宮野真守がいろんなものを纏って、いろんなオーラを纏っているところをたくさんお見せできたんじゃないでしょうか。15周年を『AUTHENTICA』というシンフォニックコンサートで締め括って、すべてを削ぎ落としてさらけ出し、歌に集中する時間を作ったことで、自分の15年間がどういうものだったのか発見できた気がします。そうしてすべてをさらけ出して裸になった宮野真守が、今度はどんなものを纏っていくのか。どんな魅力的な男になっていくのか……そんなことを目指したライブでした。年齢的には40を越えましたが(笑)、努力して磨いていけばどんどん輝いていけると思っていますし、それが16年目に掲げた僕の決意だったりもするので。また新たな宮野真守を、自分で諦めずにどんどん磨き上げていって、これからもみんなを魅了していきたいと思います。これからもついてきてくれますか!」
![宮野真守(撮影=山内洋枝[PROGRESS-M]/山下深礼[PROGRESS-M])](/wp-content/uploads/2025/02/20250212-mamoru-miyano-07.jpg)
![宮野真守(撮影=山内洋枝[PROGRESS-M]/山下深礼[PROGRESS-M])](/wp-content/uploads/2025/02/20250212-mamoru-miyano-08.jpg)
「ついてきたら離さないぜ!……なんつって(笑)」と美声で付け加え、「お祭り騒ぎしますか!」と「GOLDEN NIGHT」へ。ダンサーとともに扇子を振って踊り、華やかなパーティーモードで本編を締め括った。ビジョンの映像で、YOKO FUCHIGAMIの「喉を着飾ったらいいじゃない」というムチャ振りを回収していたことも含めて、宮野のこだわりを堪能し尽くした。
![宮野真守(撮影=山内洋枝[PROGRESS-M]/山下深礼[PROGRESS-M])](/wp-content/uploads/2025/02/20250212-mamoru-miyano-09.jpg)
アンコールは、本編とは対照的に無防備な白シャツ姿で登場。「Kiss×Kiss」ではトロッコで会場をぐるりと巡り、隅々まで笑顔と投げキッスを届けていく。幸福感に満たされた空間に、「(ステージ上を指して)チームマモ全員と、(客席を指して)チームマモ全員で!」と「TEAM」が贈られた。愛と感謝を込めたのびやかな歌声が、オーディエンス全員を包み込んだ。
ステージの端から端まで練り歩いて別れを惜しんだあと、「またね!」ととびきりのスマイルを残してフィナーレを迎えた。楽しそうに手を振るいたずらっ子めいた表情を見ていると、ライブ本編で近寄りがたいほどファビュラスなオーラを放っていた人物とは思えないけれど、その両方を持ち合わせるのが宮野真守。想像を超えるエンタメを作り上げて2025年をスタートさせた彼のこれからに注目だ。
![宮野真守(撮影=山内洋枝[PROGRESS-M]/山下深礼[PROGRESS-M])](/wp-content/uploads/2025/02/20250212-mamoru-miyano-10.jpg)

























