実力派ガールズグループ UN1CONにインタビュー 5人のルーツや結成までの道のり、今後の野望も語る
K-POPシーンの一線で活躍するアーティストたちの楽曲制作、ボーカルディレクション、コレオグラフに携わるスタッフたちがプロデュースしたガールズグループ・UN1CONがデビューした。メンバーはAKARI、KOKORO、JOA、NARAE、MANAMIの5人。800人の候補者の中から3年の育成期間を経て選抜された精鋭だ。JOAは本名・荒牧深愛で『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』(以下『日プ』)に出演したことでも知られており、AKARIはデビュー前にも関わらずIZTYの公式TikTokにダンス動画がピックアップされた。リアルサウンドではこのUN1CONに初インタビュー。5人のパーソナリティを掘り下げるとともに、90’sヒップホップとダンスホールをミックスさせたシングル「A.R.T.」の制作秘話、UN1CONのクールさとキュートさを凝縮したダンス&ソロシーンが見どころのMVの裏話など、さまざまな話題について話してもらった。新たな才能たちの瑞々しい言葉を楽しんでもらいたい。(宮崎敬太)
メンバーそれぞれにしっかりしたキャラクターがある
──UN1CONはどんなグループですか?
AKARI:UN1CONはメンバー全員にそれぞれキャラクターと得意分野がしっかりある個性豊かなグループです。
JOA:MANAMIが22歳で、AKARIが21歳。で、私とNARAE(ナレ)は19歳で、KOKOROはまだ17歳です。
AKARI:KOKOROはほわほわしてます(笑)。妹ですね。JOAちゃんも普段は柔らかいけど、パフォーマンスになるとカッコよくなります。MANAMIはめっちゃ明るい。NARAEはクールで冷静なイメージですがアニメのことになるとラップのように話し始めます(笑)。
NARAE:AKARIはお姉さんです。一番しっかりしてる努力家。練習中もパッと空気を変えてくれます。
JOA:でもみんながシーンとしてる時に1人で思い出し笑いしたりとか(笑)。ギャップがありますね。みんな個性的です。
MANAMI:良い意味で自由なんです。メンバーといるとありのままの自分でいられます。良い関係が築けていると思います。
──YouTubeに個人TEASERが上がっていました。
KOKORO:韓国で撮りました!
JOA:オーディション(『日プ』)で行ったことがあったけど、みんなで遠くに行くことが初めてだったので本当に楽しかったですね。
MANAMI:毎晩寝る場所とお風呂に入る順番を歌いながらやるじゃんけんで決めていました。帰りの車の中ではみんな半分寝ちゃってるくらい疲れてたけど、「じゃんけんやるよー」ってね(笑)。
NARAE:そうそう。撮影以外にも夜は用意していただいたスタジオで自主練もしてたので。
KOKORO:観光する時間はなかったので、移動中の車の中から「ああ、これがあの漢江かあ……」みたいに眺めていました(笑)。
ターニングポイントになったコロナ禍
──みなさんは韓国と日本の音楽業界でそれぞれ活躍しているプロデューサーやパフォーマーと仕事をしています。みなさんにとって韓国はどんな国ですか?
KOKORO:日本にはないグッズや雑貨がある国というイメージがあります。
JOA:色合いとかね。
MANAMI:私とAKARIはもともとK-POPも好きでよく聴いていました。
──AKARIさんやMANAMIさんが初めてK-POPに触れたのは何歳の時ですか?
MANAMI:小学生でした。
AKARI:少女時代さんの「Mr.Taxi」や「Gee」がめっちゃ流行ってましたね。
MANAMI:「Mr.Taxi」大好きだった! 帰りの会で踊ってました(笑)。
──その段階でダンスは習ってましたか?
AKARI:私は小学生からダンスを始めましたが、両親によると小さい頃から踊りが好きだったみたいです。私はよく覚えてないんですけど(笑)。本格的に踊りだしたのは、友達が地元のスタジオの体験レッスンに誘ってくれてからです。高校生くらいまでダンサーになるのが夢でした。でもコロナ禍でK-POPを深掘りして、私も大好きなTWICEさんのように歌ってみたいと思うようになりました。だから私にとってもあの時期にK-POPをしっかり聴くようになったのはひとつのきっかけになりましたね。
MANAMI:私はクラシックバレエを小学1年生から習っていたのですが、5年生の時にK-POPと出会ってから中学生に上がるタイミングで習い事をバレエから歌とダンスに変えて、オーディションを受けるようになりました。お母さんの影響で小さい頃からいろいろなライブに行っていたこともあり、歌はずっと好きでした。
──JOAさん、NARAEさん、KOKOROさんはいつからダンスを?
JOA:姉の影響で5歳からダンスを始めました。姉ができていたから、私もできると自信満々で難しいクラスに入っちゃったらまったくついていけなくて初心者クラスからやり直しました(笑)。でも気づけば14年もダンスしてます。歌とラップは事務所のアカデミー(SPECIAL1 ENTERTAINMENT ACADEMY)に入ってからです。
KOKORO:私は中学2年生からです。コロナ禍で外に出られない時期にK-POPを知って、自分でもやってみたいと思いました。自分でいろいろ探してるうちにこの事務所を見つけて応募しました。
NARAE:若い頃にダンスをしていた母の勧めで、小学2年生から週1でヒップホップダンスを趣味みたいな感じで習っていました。一応、グループで日本大会みたいのに出場して、準優勝までいったんです。でも6年生でダンスを辞めて、中学時代は部活に打ち込んでましたね。そしたら高校生でBLACKPINKのLISAさんを好きになりました。そこからまたダンスをやり始めて、このスタジオに辿り着きました。歌とラップも習っています。
JOAが加入してUN1CONに
──BIGBANG、TWICE、LISAの名前が挙がりましたが、みなさんにはロールモデルにしてるアーティストはいますか?
JOA:クリス・ブラウンさんです。実はそんなにK-POPを通ってなくて、洋楽が多かったかもしれません。
──ダンスをされてる方にインタビューすると、高確率でクリス・ブラウンの名前が出てきます。
KOKORO:私はIUさん。ソロで大活躍されていて、歌えて、踊れて、お顔も綺麗で、スタイルも良くて、演技もできちゃう。私もいつかそういう歌手になりたいという憧れの存在です。
MANAMI:私はTAEYANGさんですね。TAEYANGさんのライブに行った時、生で歌声を聴くのは7~8年ぶりだったので、最初から最後までずっと泣いてました(笑)。なんか生きてて良かったって。
JOA:神様みたいでした……。
NARAE:ロールモデルという意味ではLISAさんなのですが、音楽ではKing Gnuさん、Mrs. GREEN APPLEさん、Official髭男dismさん、藤井 風さんのような日本のアーティストの方たちの楽曲も好きですね。
AKARI:私は好きなアーティストであり、ロールモデルにもしているのはテイラー・スウィフトさんとRED VELVETさんです。特にJOYさんが大好きです。
──5人が初めて顔を合わせたのはいつですか?
MANAMI:バラバラですね。一番古いのが私とAKARI。事務所のアカデミーの一期生です。2人でラップのショーケースをさせてもらえることになって、バックダンサーをつけてもらえることになったんですよ。その時に初めてNARAEと関わったんです。
AKARI:NARAEは綺麗だし、スタイルいいし、ダンスうまいし、入ってきた時から目立ってました。最初はもっとショートヘアだったんです。
NARAE:懐かしい(笑)。そのあと、色々なメンバー構成を経てAKARIとMANAMIがデビューメンバーとして決まっていた中に、私とKOKOROが合流したんです。
KOKORO:私たちからすると2人は雲の上の存在でした。実は私がこのアカデミーに決めた理由は、(アカデミーの)SNSでAKARIちゃんを観て「この人と一緒に練習したい」と思ったからなんです。
JOA:で、私が最後に加入しました。今年の4月くらいだっけ?
NARAE:ちょっと肌寒かったのを覚えてるから4月だと思う。
──JOAさんはすでに出来上がったチームに入ることになったわけですね。
JOA:とにかく早く仲良くなりたかったから、すごい勢いで喋りかけてました(笑)。
NARAE:JOAに初めて会ったのがボーカルレッスンの日だったんですが、最初に簡単に挨拶をして自己紹介して、みたいな。そこからレッスンを始めるんですけど、JOAがずっとまっすぐこっちを見つめてきたのはすごく覚えてますね。
MANAMI:気づいたらものすごく仲良くなってたよね。こっちもJOAが無理してるようには見えなかったし。
AKARI:4対1みたいな感じには最初から全然ならなかったですね。
──こうしてお話を伺ってる分には5人が昔からの仲良しのように見えます。
JOA:そりゃ本当は緊張してましたよ。やっぱり4人は3年間一緒に練習してきてるわけだし。でもみんなすっごく優しかったんですよ。だから私も話しかけやすかったんです。