日向坂46、着実に目標を叶えた2024年 初期メンバー卒業と四期生の台頭で迎える大きな変化
1年前、『第74回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)への出場を逃した悔しさをメンバーがブログで綴っていたのを思い出す。必ずしも『NHK紅白歌合戦』への出場がその年の活躍を表したものではないということは誰もが知っているが、多くのアーティストにとって目指すべき場所のひとつであることに変わりはない。
その悔しさから1年。振り返ってみると2024年は日向坂46にとって一歩ずつ着実に目標を叶え続けた1年だった。
日向坂46は今年の3月でデビューから5年を迎えた。5周年にふさわしく今年は初の試みも多く行われ、六本木ミュージアムにてグループ初の展覧会『WE R!』を開催、それに伴って東京スカイツリーとのコラボイベント『日向坂46 WE R! in TOKYO SKYTREE® -日向坂46の虹-』が行われるなど、日向坂46の5周年を祝福した。
また、今年は日向坂46とゆかりのある宮崎県とも密接に関係を築き、9月7日、8日の2日間にわたってひなた宮崎県総合運動公園 ひなたサンマリンスタジアム宮崎にて『ひなたフェス2024』を開催した。櫻坂46との合同ライブイベント『W-KEYAKI FES.』を除けば、初の単独野外公演という日向坂46にとっての挑戦。従来の日向坂46のライブとは一線を画しており、松田好花が和太鼓を演奏したり、浴衣を着たメンバーが盆踊りを踊ったりと、まさにお祭りのようなイベントとなっていた。日向坂46のファンだけではなく、現地の方を巻き込み、地域密着型のイベントとしては大成功だったと言えるだろう。
4月には横浜スタジアムにて『齊藤京子卒業コンサート』を開催。日向坂46のパフォーマンスの一翼を担っていたメンバーでもある齊藤京子が卒業したのを皮切りに、今年は加藤史帆、東村芽依、丹生明里、濱岸ひよりという日向坂46のデビューから活動してきた中核のメンバーが相次いで卒業を発表した一年だった。デビューから5年となると、次のステップへと進んでいくメンバーが出てくるのは致し方のないことだが、それでもグループを応援しているファンからすると少し寂しいものがある。
彼女たちの卒業はグループにとって大きな痛手ではあるが、同時に5月にリリースされた11thシングル『君はハニーデュー』では、四期生の正源司陽子が表題曲センターに抜擢。9月にリリースされた12thシングル『絶対的第六感』でも正源司と同じく四期生の藤嶌果歩が表題曲Wセンターを務めるなど、四期生がパフォーマンス面でも重要なポジションを担うようになる。5月からは四期生の冠TV番組『日向坂ミュージックパレード』(日本テレビ系)もスタートし、歌声やトークで魅力を開花させると、8月には日本武道館にて『四期生ライブ』を開催し、昨年の『新参者 LIVE at THEATER MILANO-Za』からの成長を示した。映画『ゼンブ・オブ・トーキョー』は、そんな四期生が積み上げた努力の結晶が凝縮された素晴らしい作品となっていたように思う。この1年でグループを背負う存在にまで成長した四期生の11人は実に頼もしい。さらに2025年3月には四期生が出演する舞台『五等分の花嫁』も控えており、急ピッチでさまざまな経験を積んでいる。